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丸信 @荻窪
訪問 2014年6月20日(訪問3回目)


味玉ラーメン

ここもまた、荻窪ラーメンの一つの雄。昭和25年創業。よく言えば昔ながら、悪く言えば進化のないラーメン(もちろん、現代の口に合うようにマイナーチェンジしていっているだろうけれど)の一つの形。でもこの店はこれで良い。

荻窪在住時代にもそれほど来た店ではなかったので、久々の来店となったが、様々なラーメンの味を経験していざ食してみると、本当に懐かしい味がした。で、その懐かしさというのは1990年代の荻窪二葉の中華そばの味であった。

要するに醤油とサバ節宗太節など魚出汁をふんだんに使用した和風のスープの味に中細麺。二葉のラーメンはもっと煮干しが効いていたので、もちろん丸信のそれとは違うのだけれども、今の二葉が進化を求めてあの味を提供してくれていない今、この味は貴重。春木屋丸福とも全く違う味(強いて言えば丸福の方が近い)。それぞれの中華そばを食べ比べてみるとおもしろいかもしれない。純粋系荻窪中華そばの奥深さが知れる。

春木屋やたんたん亭同様、麺揚げは平網で。ただしパフォーマンス的要素はなし。粛々と中細麺の湯切りが若店主により行われる。

全体のフォルムもさることながら、メンマやチャーシューなども昔ながらである。チャーシューも今風のものではなく、しっかりとした歯応えと舌の上でホロホロと豚肉がほどけていく感触。先進性といったものへの覇気みたいなものはない。唯、味玉だけは半熟にしてあり、昔からの店にありがちな煮玉子とは違う。

店内も昔の中華そば屋のままの体であり、テレビからはワイドショーが流れている。今時のお洒落な内外装でもなくデートには不向き。何年も付き合って気心知れまくりのカップル、いやご夫婦/ファミリーが昼時を過ごすのにいいだろう。カウンターとテーブルあり。

荻窪駅からさくさく歩いても10分弱の距離(杉並公会堂の横)にあり、昼のみの営業で、夜にラーメン食べ歩きをする人にはハードルが高い。春木屋のように観光地化もしていない。

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Writer:オーシャン

コラムニスト:オーシャンこのブログでは、私のライフワークである旅、滝めぐり、ラーメン食べ歩き、食レポート、温泉/旅館/ホテルなどについて、徒然に綴っています。→ [ 詳細 ]

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