私のラーメン店評価基準はこちらへ

波飛沫 @知床斜里 ウトロ
訪問 2015年8月12日（初訪問）

塩ネギラーメン

世界自然遺産 知床。その観光基地とも言えるウトロに構えるラーメン／焼き鳥／居酒屋。
ウトロには大小さまざまな旅館／ホテルが軒を連ねる。往々にしてこういう場所でラーメン店（しかも本格的な）を構えるのは厳しいものがある。なぜならたいがいの観光旅館／ホテルの客はその施設で夕食を食べるからだ。温泉地しかり、リゾート地しかり。なので夜食代わりの中華そばを温泉街中心部に出すお店や、旅館ホテルで働く従業員向けの中華屋がひっそりと存在する程度である。

しかし、この波飛沫という店は、北海道なのに豚骨で勝負し、盆ということもあろうが多くの客で一杯であった。
この現象は、北海道ならではなのかもな、と感じた。
これ、本州の普通の温泉地ではこうはいかない。
なぜならば、北海道の夏の場合、ただ単にウトロの旅館ホテルに泊まる客だけでなく、キャンピングカーのファミリーやツーリングのライダーさんたちが大挙して滞在しているからである。
こうした人たちは旅館ホテルに泊まることなく、夜は車内やテントを張って寝、日帰り湯を楽しむ。
現にこの店のすぐ横には道の駅があって、その日もキャンピングカーやバイクで一杯であった。
そして、そうした人たちや地元の人たちでなかなか賑やかな店である。
居酒屋として使える点もいいのかも。

いわゆる豚骨臭さは省いているので「Theトンコツ」という感じではない。チャーシューに加えて豚のほほ肉＝トロ肉も美味い。バランスがよく食べやすいトンコツ。

北海道だからというわけではないが、北海道に来るとよく食べる「こにく」。鶏の首の肉で、これまた美味い。知床鶏を使用している。

カウンターでライダーさん1人の利用でも全然イケるし、テーブル席や掘りごたつの小上がりでくつろぐもよし。店内に入ってしまえばそれぞれがそれぞれの愉しみ方で利用できる。

およそ観光地の店とは思えんくらいに5人の従業員さんがキビキビ動く。世界遺産効果で観光地として客は多いとはいえ、それでも知床は便利が良いとは言えない場所。それでいて活気がある店内だから、なかなかのもの。
知床観光ついでに居酒屋としての利用も含めて立ち寄りたい店である。

波飛沫の場所