Live鑑賞 〜 Randy Brecker Band Live at club ikspiari 2007

2007年09月18日。


一昨日の三枝師匠独演会から始まって10月の初旬までライヴラッシュ。
でも今日に関しては完全に嬉しいハプニングというか、予定外のライヴでした。


昨日まであることすら知らなかったライヴだったのですが、ご招待を受けまして、喜んで終業後に舞浜にあるクラブイクスピアリへ。


ランディブレッカー(tp)
ハイラムブロック(g)
アンソニージャクソン(b)
デニスチェンバース(dr)


という個々でも十分金を払えるだけの世界のトップミュージシャン。


ハイラムを見るのは初めて。噂に違わず太っております。腹周りというか、腹の贅肉がケツまで覆ってる感じ。
ランディも腹が出ており、舞浜だけにプーさん4体脱出してきたんかって感じです。


演奏の方はランディブレッカーがリーダーとはいえハイラムとの双頭バンドのような感じで、みなご機嫌で演奏しており、フランクでいい感じ。


ランディ。
弟マイケルを失ったつらさは微塵も感じさせず。
しかしながらブレッカーブラザーズの曲も織り交ぜて、吹きまくってました。
全然元気です。終了後にはサイン会まで。


ハイラム。
ギターを弾く、唄う、踊る。。。以外に今日はキーボードまで弾いてました。
堺市生まれのノリノリの黒人。
自分がリーダーじゃないし、バックはしっかりしてるし、ランディにもいい意味で気を遣わない感じでかなりラク~に演奏してました。(結果的にはこのライブが最初で最後のハイラムとなってしまいました。合掌。)


アンソニー。
矢野さんライヴ以来1ヶ月ぶり、今年3度目のアンソニー。
通算では何回見てるか分からないけど、今日は一番といっていいくらい自由に弾いているのを見ました。
相変わらずグルーヴの塊、そしてグループ全員の音を聞く人。
あらゆるスーパーベーシスト達から畏敬の念を抱かれます。
盛り上げるでもなく、メロディアスとも言い切れない摩訶不思議なベースソロ。


デニチェン。…

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Live鑑賞 〜 キリンジ live at 日比谷野外大音楽堂 2007

2007年9月17日。
12月以来のキリンジライヴ。
今回は野音です。


とにかく以前も書きましたが、キリンジのライヴにはエンターテイメント性のかけらもありません。
全くキリンジを知らずに僕がライヴを見たら激怒して酷評するのではないでしょうか。


客を盛り上げようとする意図も全くないし、淡々と曲をやり、全てがヌルい雰囲気のまま進められていきます。
ホントにヌルいです。
僕も人に上手く薦めることの出来ない不可思議なバンドです。


でも、ことキリンジに関しては「それでいいんです」
野音は立ち見も出て超満員。
みな、楽曲と独特な歌詞世界を聴きに来ているのです。


TVもラジオにも殆ど全くと言っていいほど出てこないし、タイアップも殆どないので、それが逆に言えば純粋なファンのみが集まる場となります。


今日も聞きたかった曲を何曲か聞けて大満足。
相変わらずバックバンドは上手い。
特に、コーラスの真城めぐみさんは毎回キリンジのライブに参加されてますが、抜群ですね。
コーラスは、メインよりも上手い必要がある、なんて事を聞いたことがありますが、まさにそんな感じ。
パーカッションも含めてしっかりキリンジ兄弟をサポートしてます。


それにしても野外ライヴはいいもんです。
伝説の日比谷野音に足を踏み入れたのは初めてだったのですが、日比谷公園の木々と、厚生省/環境省の建物に囲まれ、都会の空を見上げながら音浴びするのは気持ちエエもんです。
今日は蒸し暑かったのがキツかったけど、春や秋はいいやろうなぁ。。。


ただ、野外ライヴで一番印象に残っているのは、高校の時に大阪の万博記念公園で行われた「Live under the sky’92」。
野外で聴くパットメセニーグループの演奏は、感涙ものでした。
もうやってくれないんだろうなぁ~。

THE WAY UP

ちょっと前になりますが、パットメセニーの超大作「THE WAY UP」の楽譜を購入。

全254ページで1曲。
CDも1枚で1曲(一応4分割されているけど)という大作で、一昨年のライブではこれを再現してみせた(約60分)んだからパットメセニーグループ恐るべしでしたが、これをよくも楽譜にしてくれた!っていう感じです。

サビの部分の和音進行を知りたくて、耳コピしてもよかったのですが、そこは楽譜があった方がより正確ですのでありがたい。
必要な所はA3でコピーして貼付けて練習だぁ。

和音進行がやっと解けました。
左手でコードを押さえながらメロを弾くと気持ちよし。
でもなかなか和音まではまだ押さえられません。

aikoとボビーティモンズ

21日。


aikoの新曲発売のため、タワーレコードへ。
だいたい邦楽は毎週水曜発売。
よってその前日にあたる火曜や水曜のタワー新宿7Fのレジはアホみたいに混む。
ひどい時は20分くらい待たされる時がある(マジで)。


でも新宿のタワーは「他の階のものと一緒に買いたいんですけど」と言えば、他の階にCDを持って移動出来るので(あまりみんなやらないのだなぁ)、それこそ空いているジャズ/クラシックの9Fに行けばやすやすとCDが購入出来るのであります。


そんなわけで、今日もaikoの新曲を手にしたままジャズコーナーをフラフラ物色。


aikoのシングルは1300円ちょいであり、2000円分の音楽ギフト券を持っている僕としては、安価なジャズのCDが一枚欲しい所です。
今日び、ジャズのCDは名盤が1000円程度で買えるので(新作はそんな事はないけど)、さてどれにするかとさんざん練り歩きます。


OZNOY(オズノイ)の新アルバムにも後ろ髪を引かれつつ(1曲目からアントンフィグとキースカーロックのダブルドラムでエグい演奏だ!)、先頃亡くなったマックスローチのアルバムも気になりつつ。


結局、ボビーティモンズとバリトンサックスのペッパーアダムスという渋い所で悩んだ結果、ボビーティモンズの購入に決定。


ボビーティモンズとは、ピアニストで名曲「モーニン」や「ジスヒア」の作曲者ですね。
でもそれよりも僕は「ダットデア」の方がよっぽど名曲だと思っております。
もう亡くなってます。


その彼が、1961年に残した「インパーソン」というライブ盤を見つけたので購入。
彼のピアノトリオバージョンのライブ盤は初めての発見でした。


それにしてもこの2枚のジャケット。この違いはどないやねん。



左の三人、エエ顔やなぁ。
ところで右の黒人さんは若き日のベースのロンカーター。最近はコーヒーのCMに出てますね。

Live鑑賞 〜 矢野顕子グループ Live at BlueNote Tokyo 2007

2007年8月18日。


昨年11月以来の矢野顕子グループライヴへ。


Akiko Yano(p,vo)
矢野顕子(ピアノ、ヴォーカル)
Anthony Jackson(b)
アンソニー・ジャクソン(ベース)
Cliff Almond(ds)
クリフ・アーモンド(ドラムス)


結成11年目のトリオであり、どこから切っても世界で唯一無二の矢野さんの音楽世界なので、演奏そのものは申し分なし。


矢野さんは独特の歌い方だし、故に毛嫌いする人もいるかもしれませんが、ピアノの弾き語りを生で聴いた日にはホントに涙が出てきそうになります。
いつもトリオのブルーノートライブの時は、アンコール最初に弾き語りをしてくれるのですが、今日の「釣りに行こう」もよかったなぁ。


矢野ワールドをバンド形式にするのは、大変難しいことだと思います。
でも、アンソニーとクリフという世界を股に掛ける2人にかかれば、二倍三倍以上にワールドが広がって、誰もコピーなど出来ない音楽世界が広がります。


今回ベストだった一曲はくるりの「ばらの花」。
二年前のライヴの時は「こんな凄い詞を書ける人がいるんだ、と思いました。」
という矢野さんのMCからほぼ原曲と同じ感じで演奏されましたが、今回は完全にパワーアップ!
『人の曲、矢野が歌えば矢野の曲』の格言通り、感動的な矢野ヴァージョンのばらの花に変貌していました。
ユニコーンの素晴らしい日々みたいにCD化してくれんかなぁ。


クリフのドラムがフューチャーされる「ほんとだね。」では、多くの観客が気づいてなかったでしょうけど、クリフがウワァ~~っと盛り上げてバンっと終わらないといけない所をクリフがミスって終わりきれず、叩きっ放しの状態に。
さぁ三人が一体どうするか注目してみていると、そこはさすがにプロであり、結成11年目のバンドゆえ、慌てず騒がず矢野さんがまずピアノを弾き出し、アンソニーがそれに音をカブせ、もう一度ウワァ~っと盛り上げて収束させました。
あたかも最初からそういう構成だったかのようでした。さすが!


さてさて今回心配だったのは、この公演からリニューアルされたブルーノートの入場システムについてです。


ここから先はブルーノートに行ったことがある人向けに書きます。
まず15時からの整理券配布が廃止されました。
指定席エリアが3エリアでき、入場も指定席が先。…

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哀悼!マックスローチとカルスモ

マックスローチが亡くなりました。83歳。
モダンジャズドラミングを築き上げた一人。



僕がまだ東京来て間もない頃でしょうか。
18歳か19歳の時に唯一回、昔の場所にあった頃のブルーノート東京に出演されまして、一人で見に行った記憶があります。


まだあの頃は、スチューデント割引でも早く並べば前に座れた時期で、僕はこのジャズ界の、そしてドラム界の巨星を見ようと一番に並んでドラム前に座りました。 
前に座ったおばちゃんが「私がマックスを呼んで、マックス呼んで、ってブルーノートにいっぱい言ったのよ」みたいな事を言っていたなぁ。


マックスのドラムと観客の拍手の掛け合いをする、みたいな所もあって僕はノリノリでマックスとの掛け合いを楽しんでました。
マックスは叩きながらチラチラ僕と目が合ったのもあってか、ステージ後、サインを貰いに行った時に「今日は君がいてくれてよかったよ」みたいな事を言われて感激した記憶があります。


マックスの生のステージを見たのは後にも先にもこの時だけとなりましたが、強烈に印象に残るライブでした。


バディリッチとのドラム合戦を押さえたCD「リッチVSローチ」は、僕が買ったジャズのCDの中でかなり早い時期に手に入れたものの一つです。
今日は、久々にそのアルバムを引っ張ってきて聴くとするか。
哀悼!マックスローチ師匠!


<カルスモ本領発揮>
昨日のテレホンショッキング、カールスモーキー石井さん登場。
いやぁおもしろかった。
石井さんやりたい放題でした。
予定より5分以上はオーバーしていたんと違うやろか。
とにかく、最近テレホンの時間って短くなって、ゲストの個性はさして発揮もされず、ほぼ番宣だけして終わっていく中、昨日の石井さんは登場から最後までずっとカールスモーキー石井ワールドに染めてました。
それが凄いなぁ、と思います。天晴れ。

doom

<Trio Of Doom>
タワーに「キリンジRMX」を買いにいったついでに、色々物色していたら「Trio Of Doom」のCDがあまりにもハマったのでつい衝動買いしてしまいました。


Trio Of Doomとは、1979年の「ハヴァナジャム」という伝説のキューバでのライブで結成されたというスペシャルユニット。


実は僕はこのハヴァナジャムに関しては、言葉は知っていてもあまり中身に関してはウェザーが参加したとかいうレベルでしか知らなかったんやけど、このTrio Of Doomのライブ演奏は壮絶。


なにせ、ジョンマクラフリン(G)~ジャコパストリアス(B)~トニーウイリアムス(Ds)ですからね。


僕はとにかく冒頭のトニーの太鼓(彼のプレイはドラムというより太鼓だ!)から「きたきたきた~!」とヤレれました。
そしてそこから2曲目のDark Princeはヤバい。
動きまくるジャコのベース。ズシンズシン煽るトニー、その上をマクラフリンが這います。


今回この音源を出すにあたってマクラフリンが明かした情報によれば、今まで出てたTrio Of Doomのハヴァナジャムの音源は、あとでスタジオセッションしたものにオーバー・ダブして人工的にライブ音源に仕上げたものだったとのことです。


つまり今までのハヴァナジャムの音源は「偽装ライブ音源」であり、遂に今回、当時の音が28年の時を経て、世に初めて出るというわけです。
まぁこんなかっこいい偽装ならアリでしょう。


それにしてもdoom=運命;凶運, 悲運;破滅, 滅亡, 死
ジャコもトニーも夭折しているだけに、怖いバンド名です。

Live鑑賞 〜 塩谷哲トリオ Live Depot

2007年7月12日。
大江千里のLive Depot。
公開生放送での塩谷哲トリオを観覧しにTOKYO FMへ。


20時から本番スタート。


塩谷哲(P)、井上陽介(B)、山木秀夫(Ds)という日本でもトップクラスの3人。


塩谷さんは、オルケスタデラルスのキーボード奏者であり、シングライクトーキングでも弾きまくり、吉田美奈子、平井堅、岩崎宏美、Misia、矢井田瞳の作編曲やサポートをこなすピアノ/キーボーディスト。


山木さんのドラムに至っては、恐らく日本の各家庭に彼のドラムが入ったアルバムが1枚はあるのではないかという程のお方。
B’z、中島みゆき、今井美樹、藤井フミヤ、美空ひばりなどをサポートする。
最近では佐藤竹善や、井上陽水、Bank Bandのバックでもドラムを叩いていますね。


J-popを支える人達ですが、今日はあくまでJazz。でもあくまで塩谷さんのオリジナルをやるので、Jazzがベースになった塩谷ワールドとでもいいましょうか。
敢えて言うならチックコリアのトリオの様なJazzピアノトリオ。


もの凄く自由にやってる感じなんだけれども、キメはビシッとあって、演奏のダイナミクスが凄い。


そして、毎度思うことやけど、千里さんが凄いなぁって思う。
毎週ありとあらゆるジャンルのミュージシャンが来て、絶対1曲セッションするんやけど、相手の土俵に立って相手に合わせてやる。
今日もアントニオカルロスジョビンの曲を3人とセッション。塩谷さんと互角にやりあう。
さすがに「練習した」って言うてはったけど、大江千里まだまだ健在なりを示す演奏でした。


なにしろ先日ブルーノートでやるようなバンドを無料で、アンコール入れて1時間半見れるので、大変お得感のあるライブでした。


13年ニューヨークを拠点にしてやったきたベースの井上さんも言うてたけど、日本発信のこういうJazzがもっと世界に認められていく時代が来るといいなぁ~というか、来るべきだと思います。
好みの差はあるし黒さやファンキーさはないけど、日本人のやるJazzはそれはそれで独特なので、堂々と誇っていい。

Live鑑賞 〜 Larry Coryell Trio Live at Blue Note Tokyo 2007

2007年6月24日。


Larry Coryell Trio Live at Blue Note Tokyo


Larry Coryell(g)
ラリー・コリエル(ギター)
Mark Egan(b)
マーク・イーガン(ベース)
Paul Wertico(ds)
ポール・ワーティコ(ドラムス)


マンハッタンジャズクインテット、ミシェルカミロトリオなどなど見たいアーティストに挟まれていたのに敢えてこの公演に行ったのは、なんと言ってもドラマー ポールワーティコが見たかったから。


僕の好きなパットメセニーグループの元ドラマーで、数々の名作名演に付き添って来たドラマー。
しかし、グループを出た後はなかなか日本には来てくれず、ましてブルーノートには今回初登場。
次にいつ来てくれるやもしれないので、これはやはり見るべきである!という事で他のライブを諦めてでも行きました。
それはベースのマークイーガンも同じで、彼も元メセニーグループ。


さて、念願かなってポールのドラミングを間近で見ることができましたが、本当に個性の塊の様なドラミング。
白人ドラマー特有の教科書通りのテクニカルなドラミングと違い、悪く言えば雑な、良く言えばかなり「感覚」で音楽に合わせて叩くドラム。「感じながら」叩いている。
本当に音の隙間までが「流れて」いる。
だから唯一無二で、誰も真似出来ない個性的なドラマーなのです。
アントニオサンチェスしかり、よくぞメセニーはこの人を発掘したよなぁ。…

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Live鑑賞 〜 Roy Haynes Quartet Live at BlueNote Tokyo 2007

2007年6月1日。


Roy Haynes Quartet Live at BlueNote Tokyo


Roy Haynes(ds)
ロイ・ヘインズ(ドラムス)
Jaleel Shaw(sax)
ジャリール・ショウ(サックス)
Martin Bejerano(p)
マーティン・ベヘラーノ(ピアノ)
David Wong(b)
デヴィッド・ウォン(ベース)


ロイ・ヘインズ。
ドラマー。81歳。芸歴65年。。。


一緒に行った知人とも言うていたのだが、凄い。
本当にロイヘインズは凄い人だ。
もうそれ以外に形容する言葉がない、変に形容しようとすると逆に陳腐な言葉になる。


こんな元気な81歳。信じられない。
我々が見たライブも1時間半以上のライブ。
それを1日2回。
ステージまで車椅子だったオスカーピーターソンとは違い、当然徒歩。


確かに、彼のドラミングに賛否あるかもしれない。…

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Writer:オーシャン

コラムニスト:オーシャン幼少の頃より音楽を始めとしたあらゆるエンターテインメントに触れる機会を持つ。学生時代はフュージョン系サークルにもプレイヤーとして所属。→ [ 詳細 ]

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