Live鑑賞〜 Mike Stern Band featuring Dennis Chambers, Lincoln Goines, Bob Franceschini & Leni Stern Live at BlueNote Tokyo 2024

Published 2024年9月1日

2024年7月1日。

Mike Stern Band Live at BlueNote Tokyo 2024

Mike Stern Band featuring Dennis Chambers, Lincoln Goines, Bob Franceschini & Leni Stern
マイク・スターン・バンド
featuring デニス・チェンバース、リンカーン・ゴーインズ、ボブ・フランセスチーニ＆レニ・スターン

Mike Stern(g)
マイク・スターン（ギター）
Dennis Chambers(ds)
デニス・チェンバース（ドラムス）
Lincoln Goines(b)
リンカーン・ゴーインズ（ベース）
Bob Franceschini(sax)
ボブ・フランセスチーニ（サックス）
Leni Stern(g)
レニ・スターン（ギター）

大学の時に上京してからというもの、ほぼ毎年のように見続けてきたスターン。
が、コロナがあり、筆者個人的にもいろいろあって、8年ぶりになってしまった。
間隔が空いたのは他にもあって、スターンを見に行くのはその音楽が好きなのはもちろんあるのだが、彼が帯同してくるドラマーが筆者好みのスーパードラマーばかりだから、ということもある。
で、この8年間でスターンが来た時のドラマーはもちろんトップドラマーには違いないのだけれど、筆者的に唆られることがなかった、というのも要因の一つ。
そこへ来て今年は、ドラマーがコロナ明けで久々のデニチェンとなれば、行かないわけにはいかない。
デニチェンに限らず、筆者の上京時にスーパートップドラマーで脂が乗りまくっていた方々も、永遠にそのままであるわけもなく、皆が高年齢化してきている。それはスターンとて同じで、スターンももう71歳である。
そんなわけで、リンカーンゴーインズも含めて、今回はもう失礼ながら「生存確認」のためのライブと言っても過言では無い。

去年からスターンは奥方のレニースターンを連れてきているのも気にかかる。
普通に考えれば、さすがに70になって思うように弾けない部分も出てきている分のサポートとして、だろう。
まさか、夫婦揃っての慰安旅行として、というわけではあるまい。

1曲目。なんとそのレニースターンがフィーチャリングされて、弾きまくった。
これは8年前まではなかったことで、それまでは1曲目こそスターン節全開でグイグイぶっ飛ばし系の曲を持ってきて、ともすると1曲目で全員のソロを入れると15分とか20分とか平気で演奏していたのに、スターン、遂に路線変更か？？と思ってしまう。

が、その心配は杞憂に終わり、2曲目からはいつものスターンライブに戻った。一安心。
もちろん、それはもう20年、30年前当時のブルーノート東京ライブに比べれば、全員がかなり省エネ演奏になっているのは否めない。
当時はセカンドショーともなればノってくると2時間くらい平気でやっていて、21時半開演だったので、マジで終電に間に合わない人が出てきていたものだが、もうそこまでの体力はないだろう（というか、ブルーノート側もあまり延長しないように、ミュージシャン側にお達ししている感もある。ノってきたら、時間を気にせずにバンバンやる、のはジャズの醍醐味だと思うのだが。。）

デニチェンも、大病をしたあとでよくぞここまで戻したというくらい頑張っているのだが、彼とて65歳。
彼の奏法が研究されまくって、後進のドラマーたちがさらにその上のゲロテクを身につけて世に出てきていて、それらと比べて新鮮味がなくなってきているのは仕方がない。
もちろん、相変わらず変態リズム感だし、真似出来ないけども。

しかしながら、とにかく「生存確認」は出来たし、年齢から鑑みれば皆十分すぎるくらい元気に、当時と変わらん感じで演奏しているし、いろいろな意味で安心。
引き続き、変わらないスターンであってほしい。
80代になったって、バリバリに弾いていてほしいなぁ。