幼少の頃より音楽を始めとしたあらゆるエンターテインメントに触れる機会を持つ。学生時代はフュージョン系サークルにもプレイヤーとして所属。→ [ 詳細 ]
2007年3月31日。
Mike Stern Band Live at BlueNote Tokyo。
全員が一国一城の主のバンドである。
Mike Stern(g)
マイク・スターン(ギター)
Makoto Ozone(p,org)
小曽根真(ピアノ、オルガン)
Chris Minh Doky(b)
クリス・ミン・ド-キー(ベース)
Dave Weckl(ds)
デイヴ・ウェックル(ドラムス)
スターンバンドだけなら、「いつもの感じ」の演奏になることは分かっており、この年度末のクソ忙しい中のライブは回避していた可能性大なのだが、なにしろ「オゾネと演奏してみたい」というスターンたっての希望により実現した特別編成バンドゆえ、果たしてどうなるかという期待大で見逃すわけにはいくまい。
3月21日春分の日は通常休みなのだが、ウチの会社は突然その日を普通に出勤の日、今年は31日が土曜なので、臨時休業日とする(2~4月の土曜は毎週出勤日)と発表。
残務も心配ではあったけど、この日程変更はこのライブに「行け!」ということでしょうと判断し、1度きりかもしれないこのメンツのライブに参戦することに決定。
3番目の入場、でも最前列をキープ出来、1mもない距離でいつものようにスターン氏が演奏してくれました。
のちほど起こるサプライズの時も各ミュージシャンが目の前で大変でした(特にトロンボーン)。
さて見る前のポイントとしては
・普段ピアノ/キーボード奏者を入れないスターンバンドに小曽根さんが入ることでどうなるか?
・いつもはベースがリンカーンゴーインズか、最近ではアンソニージャクソン、リチャードボナだが、今回はクリスミンドーキー。僕はクリスの音をあまり知らないので一体どんな感じなのか?ドラムのウェックルとの相性は?
・上記2点とカブるけど、小曽根&クリスの2人が入ったことでバンド全体の化学変化に期待
という所であった。
見終わり、いや~~凄かった期待値以上のライブでした。
今年ここまでのブルーノートライブは本当にエエライブが多いのだが、このライブは期待値以上。
まず小曽根さんという人は本当に凄いなぁと感心。
自身が世界のトッププレイヤーであるから当然ではあるにせよ、引き出しが多い。
モーツァルトからラテンから何から弾けるので、その引き出しの多さがバンドにいい影響を及ぼしていた。
マイクのギターとのデュオ、ウェックルのドラムとのデュオ、どちらも素晴らしい。放っておいたら延々とやり続ける感じ。
いつものスターンバンドの編成ならある程度何が起こるかバンドメンバーも分かっているので普通に演奏するけど、今回は小曽根さんがいることで、リズム隊の2人が真剣に音を聴き、プレイしていた。これも相乗効果。
その意味ではリズム隊はボナやデニチェンでなく今回の2人で大正解だったと思う。
小曽根さんのピアノならウェックルのドラムは綺麗に対応する。
クリスミンドーキー。役者のようなかっこええ顔立ち。ウェックルもそうだけど、かっこええ系のミュージシャンだった。
前に出過ぎず、バンドをしっかりと支えていた。
そういうタイプのミュージシャンだったので余計スターン、小曽根が遊べたわけである。安心して聴けた。
スターンはいつもと一緒。誰とやってもスターン。でもそれってマンネリになってしまうのだけど、毎年メンツを違えてやってくる事により、自分の後ろに化学変化を起こさせてその弱みを強みに変えてしまう。
勿論ソロは盛り上がるし、スターンのライブはブルーノート初心者にも安心して勧められるライブである。
つねにいいドラマーといいベーシストを連れてくるし。。。
そしてドラムのデイブウェックル。スターンにはデニチェンが合うとは思っているが、今回に関してはウェックルで正解だった。
そしてなんだかんだ言ってもここ20年くらいの世界中のドラム小僧達、現代ドラミングに絶大なる影響を与えた人なのであるから、当たり前だが見てみるとやっぱり上手い。
本当にソロが綺麗。おじょ~ず~~!である。ドラミング危険さや黒さはないけど、教科書のようだ。
そしてアンコール。オルガンに小曽根さんが座ってなんとなんとピアノに塩谷哲、アルトサックス近藤和彦、トロンボーンに中川英二郎という日本のトップミュージシャンが加わって大セッション。本日だけの特典。ここでもリズム隊2人は真剣に音を聴く!聴く!
それも終わり、客はアンコールの拍手を要求していたものの、いつものブルーノートの終わりと同様後ろにスクリーンが出てきて、客もレジに行ったと思った瞬間、再び4人のバンドメンバーが登場!よもやのダブルアンコールである。
セロニアスモンクの名曲「ストレートノーチェイサー」を演奏して完全終了。全員スタンディングオベーション。
もう今年のライブはaikoに始まってどれもこれもいいのであるが、今日のライブはいつものスターン程度を予想していただけに期待値以上、ハプニング続出という点で今年のMVPライブになるかもしれません。
今年はまだまだ1/4しか終わってませんが。。。
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