Live鑑賞～矢野顕子 Trio featuring ウィル・リー＆クリス・パーカー Live at BlueNote Tokyo 2025

Published 2025年12月24日

2025年8月31日（日）。2nd Show。

Live鑑賞～矢野顕子 Trio featuring ウィル・リー＆クリス・パーカー Live at BlueNote Tokyo 2025

Live鑑賞～矢野顕子 Trio featuring WILL LEE ＆ CHRIS PARKER Live at BlueNote Tokyo 2025

Live鑑賞～矢野顕子 Trio
featuring ウィル・リー＆クリス・パーカー Live at BlueNote Tokyo 2025

Akiko Yano(p,vo)
矢野顕子（ピアノ、ヴォーカル）
Will Lee(b)
ウィル・リー（ベース）
Chris Parker(ds)
クリス・パーカー（ドラムス）
飯田ヒロ（Manipulator）

＜Set List＞
01 ごはんができたよ
02 Three Rockets
03 ゴジラ vs モスラ
04 All The Bones Are White
05 She’s Leaving Home（The Beatles cover）
06 相合傘（細野晴臣 cover）
07 RYDEEN（YMO cover）
08 TONG POO（YMO cover）
encore
09 ひとつだけ
10 ラーメンたべたい

毎年恒例、ブルーノート東京8月の矢野さんトリオ。
1年ぶり。
私事ながら、この6月（2025年6月）に心臓の大手術を敢行し、無事成功。
娑婆へ復帰してからの初ライブ。

最近のブルーノート東京は、早く並べば良い席が取れる、というわけではなくなったし、こちらも学生時分と違って、別に最前列にこだわっているわけではないのだが、たまたまこの日は最前列。
しかもクリス・パーカーのドラム前へ案内された。
心臓手術後に、心臓のパルスの調子がどうか、生のプロドラムを見て聴いて味わえ！と言われているかのようだ。

果たして、演奏の冒頭、いきなり大音量のクリスのドラムから始まった。
正直、ドラムの音には自身で叩くことも含めて、千度慣れているはずなのに、病み上がりに喝！を入れられた感じというか、正直音のデカさにビックリした。
クリス、いいお爺ちゃんなのに、こんなに音デカかったっけ？？
派手な復帰祝いをいただいた。

そんな中で始まった「ごはんができたよ」。
もう泣けてくる。

毎回、このトリオの演奏はカバーをよくやるのだけれど、今年はとりわけそれが多かったように思う。
ついに今年はビートルズもカバー。
なかでも、垂涎だったのは、YMOのカバーである。
教授もユキヒロさんも亡くなって、1周忌も過ぎたから？というわけでもないだろうが、今まで取り上げてこなかったメジャーな曲も演奏するようになり、今年は「RYDEEN」だ。
さらに「東風」。他会場では、一昨年から演奏されている「千のナイフ」もやったそう。

このあたりの曲たちは、矢野さんじゃなきゃ演れない。とも言えるし、矢野さんだから意味がある、とも言える。
矢野さんが思いを込めて演奏してくれるからこそ、泣けてくる。
クリスは、ユキヒロさんっぽく演っていたようにも映った。

3人とも本当に毎年元気で、変わらないのだけれども、永遠ではない。
細野晴臣カバーのあとで矢野さんが、3人の中で細野さんだけが生き残っていることに触れつつ仰っていた「病は人を選ばない」という言葉が胸に突き刺さる。
元気なうちに、さまざまな楽曲にトライして欲しいと願うばかり。

アンコールは、ザ・矢野顕子ナンバー「ひとつだけ」「ラーメン食べたい」で大団円。
毎度ながら、3人とは思えぬ音圧と、圧倒的音楽性で大満足のライブ。
来年もまた！！

↓矢野さん愛用のベヒシュタイン