Live鑑賞 〜 矢野顕子 Trio Live at BlueNote Tokyo 2014

2014年8月20日。

矢野顕子 Trio Live at BlueNote Tokyo





Akiko Yano Trio
featuring Will Lee & Chris Parker

矢野顕子トリオ featuring ウィル・リー&クリス・パーカー


Akiko Yano(p,vo)
矢野顕子(ピアノ、ヴォーカル)
Will Lee(b)
ウィル・リー(ベース)
Chris Parker(ds)
クリス・パーカー(ドラムス)


<Set List>
1.ごはんとおかず
2.Never Give Up on You
3.YES-YES-YES(オフコース)
4.ISETAN-TAN-TAN
5.All The Bones Are White
6.ラーメンたべたい
7.飛ばしていくよ
EC.Long Distance Love(Little Feat)
EC2.在広東少年


8月のブルーノート東京恒例、矢野顕子さんライブ。
去年はWorld Happinessでしか矢野さんを見ておらず、トリオとしての観るのは2年ぶりである。


矢野さんのライブは絶対的に音楽的クオリティが高いのが保証付きなので、安心して観られる。
こと、毎夏ブルーノート東京においてのみ披露される世界的凄腕ミュージシャンとのコラボは、毎度毎度進化を遂げている点もスゴいとしかいいようがない。
そして今回もやはり期待値を裏切らないライブであった。


ナンバーは、最新作「飛ばしていくよ」からが中心。
ペインターでもあるクリスパーカーの色彩感溢れるドラミングと、このトリオにおいてはベース以外にも何でも屋(ボーカル、コーラス、ベースキーボード、ハーモニカ…etc)として活躍するウィル。
毎度のことながら「本当に3人で音を出してるのか」というほどに音の厚み、ダイナミクスがハンパではない。
知らない曲があっても、歌詞が聴き取れなくても、音楽的クオリティが高いと楽器演奏を観ているだけで飽きないのよね。


新作が中心とは言っても“All The Bones Are White”や“ラーメンたべたい”、“在広東少年”なんかの古い曲も散りばめているからまたイイ。


矢野さんのファンでなくても、曲のインパクトの強さで有名な“ラーメンたべたい”。
もう何度となく僕はこの曲を生演奏で聴いているが、またまた矢野さんは新たなバージョンで聴かせてくれた。
2008年までのアンソニージャクソン〜クリフアーモンドとのトリオでは、ラーメンをすするかの如く超高速バージョンで聴かせてくれていたが、今回はシャッフルビートで多少ジャジーな要素も詰め合わせ、ウィルとクリス2人のソロも混ぜたバージョン。
この曲ね、恐らく矢野さんのファンでなければ単なるイロモノ的な曲としてしか思われていないだろう。
否、否、まったく違う。
この曲をある程度年を取ってから生で聴いてごらんなさい。
どれだけ泣けてくるか。
そう、イロモノどころか泣ける曲なのである。
年を取れば取るほど泣ける曲である。なぜ、泣けるかは生で観てみてほしい。


矢野顕子という人の凄さは、作曲家としても作詞家としても、稀有なヴォーカリストとしても、ピアニストとしても超一流の点である。
どれか1つだけでも秀でているだけでスゴいのに、この人はどれもが高水準と言ってしまうのが失礼なほど高水準。
しかし、こうしてずっとずっとライブを見続けていて、今に始まったことではないけれど、一般にサラッと聴いている人には気付かれていないかもしれない点はアレンジ力+アレンジ進化力だ。
スゴいアーティストでも、アレンジが全然ハマらない人というのは存在する。
「人の曲、矢野が歌えば矢野の曲」とは有名な格言であるが、矢野さんの場合は人の曲を自分流にするのはもちろん、それだけでも十分な水準なのに、さらにどんどん変化/進化させていく。
ユニコーンの「素晴らしい日々」、くるりの「ばらの花」、谷村新司の「いい日旅立ち」、そして一連の忌野清志郎作品群、、、僕が好きなものだけでも枚挙に暇がない。
そして、それは自分の曲すら当てはまり、どんどん変えていく。
「らーめんたべたい」はその典型である。


この人の演奏を生で観られて幸せだな、と思えるアーティストの1人。
また、そんな理屈抜きに生でライブを観れば、誰もが幸せな気持ちになれるアーティストの1人だろう。
また来年も。


クリスパーカードラムセット。
ヤマハドラムにジルジャンのシンバル。シンバルは基本的に大口径のものが多い。
スネアはHip Gigの13インチがメインで、サブのスネアがロイヘインズモデル(本人に確認済み)。

ロイのシグネチャースネア。カッパーで鳴りがいいのよねぇ。

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Writer:オーシャン

コラムニスト:オーシャン幼少の頃より音楽を始めとしたあらゆるエンターテインメントに触れる機会を持つ。学生時代はフュージョン系サークルにもプレイヤーとして所属。→ [ 詳細 ]

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