幼少の頃より音楽を始めとしたあらゆるエンターテインメントに触れる機会を持つ。学生時代はフュージョン系サークルにもプレイヤーとして所属。→ [ 詳細 ]
2016年8月16日。2nd Show。
矢野顕子 Trio featuring Will Lee & Chris Parker Live at BlueNote Tokyo 2016
Akiko Yano Trio
矢野顕子トリオ
Akiko Yano(p,vo)
矢野顕子(ピアノ、ヴォーカル)
Will Lee(b)
ウィル・リー(ベース)
Chris Parker(ds)
クリス・パーカー(ドラムス)
<Set List>
1.そりゃムリだ
2.自転車でおいで
3.ジョージー・ポージー
4.Rockin’ Pneumonia ~ Boogie Woogie Flu ~ Fire Cracker
5.やめるわけにゃいかないわ
6.ゴジラ vs モスラ
7.ラーメンたべたい
EC1.ひとつだけ
EC2.在広東少年
毎年恒例夏のブルーノート東京での矢野さん祭り。
海外ミュージシャンと絡む矢野さんを東京で見られるのはこの期間だけである。
昨夏は見ることができなかったので2年ぶり。
この3人のトリオとしては2009、2010、2014年に続いて4回目である。
Live鑑賞 〜 矢野顕子 Trio Live at BlueNote Tokyo 2014
Live鑑賞 〜 矢野顕子 Trio Live at BlueNote Tokyo 2010
Live鑑賞 〜 矢野顕子 Trio Live at BlueNote Tokyo 2009
2009年からやっているトリオなので、もう熟成しまくって本当に心地が良い。
ただでさえ音楽的クオリティが高い人たちが毎年熟成させていくのだから当然である。
矢野さんは今年音楽生活40周年。
もうレビューのしようもないくらいに矢野さんを見てきているので、ここに新たに何を書くか困るところであるが、この人は齢60を過ぎてもその人柄そのままに常に前進していて、マンネリにならないのが凄いところ。
古い曲をやっても現在のアレンジを施していくから新鮮な響きになっていくのである。
で、今回は先ごろ亡くなられた冨田勲氏をトリビュートした曲を1曲、しかも中盤はYMOの「Firecracker」を入れながら(ウィルがこの曲を演奏したい!と申し出たそうだ。)。
そして、矢野さん曰く「私のボーイフレンド」だそうで、「皆様を1954年の川崎沖へご招待しましょう」との言葉から一体何を演奏するかと思ったら「ゴジラ」のテーマだ。
「人の曲 矢野が歌えば矢野の曲」の言葉どおり、ゴジラのテーマも矢野さん、そしてこのトリオが演奏すると全く違ったアレンジのクールな曲に変貌してしまう。途中では、最新アルバム「Welcome to Jupiter」にも入っている「モスラの歌」も含めながら展開。
ソロも自由奔放なので、こりゃ毎晩違った演奏になるわけである。
このゴジラのテーマを聴きに行くだけでも、今年のこのトリオを見る価値アリである。
アルバムでは全く味わえない世界がここにある。
ライブアーティスト 矢野顕子ここにありである。
「Welcome to Jupiter」から上記の「モスラの歌」と「そりゃムリだ」。
古くからの曲「自転車でおいで」。
ウィルのヴォーカルでTOTOの「Georgy Porgy」。
(こうした洋楽を毎年1、2曲コピーしてアレンジするのもこのトリオならでは魅力)。
本編最後には定番である「ラーメン食べたい」。
そしてアンコールでは、なんとこのトリオでは初めて演奏するという定番「ひとつだけ」(これもウィルが演りたいと言ったそう)。
そして「在広東少年」。
など、このトリオならでは色とりどりのレパートリー。
ウィルもクリスも変わらず素晴らしい。
ブルーノートに登場するアーティスト達は皆が皆「こんな爺さんになりたいなぁ」と思わせる人たちだが、ウィルほどそう思わせるミュージシャンはなかなかいない。
とにかく常にノリノリで元気。飛び跳ねながら、楽しそうに弾く。
今回はハーモニカの演奏はなかったが、ベース/ヴォーカルはもとより、口笛、ベースキーボード、マニピュレーターの役割まで果たして八面六臂。
今回のツアーは沖縄からのスタートだったそうだが、彼は前乗りして石垣島へ行き、ダイビングをしてきたそうだ。
どこまでも元気な人である。
クリスも同じく前乗りして沖縄で絵を描いてきたそう。
毎度恒例、ブルーノートのグッズ売り場では彼の絵が販売されていた(余談だが、3000円程度でありむちゃくちゃお手頃価格である)。
基本のセットバランスは2年前と変わらず。
2年前はサイドをロイヘインズモデルにしていたが、今年はレコーディングカスタムにし、メインを小口径のHipGigするという異色のとりあわせ。
シンバルはジルジャン。
矢野さんセット。
矢野さんとウィルが、自分のノドと両手両足を使って楽器を演奏しまくるので、3人以上の音圧である。
毎年見て同じじゃないか?
ノンノンノン。
やっぱり毎年新鮮な驚きと前進性と心地よさが同居する、見て良かったと思えるライブである。
現在の最新作「Welcome to Jupiter」
Welcome to Jupiter (初回限定盤)
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