Live鑑賞 〜 矢野顕子 Trio Live at BlueNote Tokyo 2009

2014年8月20日。

矢野顕子 Trio Live at BlueNote Tokyo





Akiko Yano Trio
featuring Will Lee & Chris Parker

矢野顕子トリオ featuring ウィル・リー&クリス・パーカー


Akiko Yano(p,vo)
矢野顕子(ピアノ、ヴォーカル)
Will Lee(b)
ウィル・リー(ベース)
Chris Parker(ds)
クリス・パーカー(ドラムス)


毎夏恒例、矢野さんのブルーノート東京ライヴ。
超満員。
結論から言うと、今の時点で今年No.1のライブであった。
今年のMVPライブ候補。
後で書くが、数々の曲に涙が何度も出そうになった。


去年はマークリーボウ(g)とのデュオで、その前の年まではずっと、アンソニージャクソン(B)、クリフアーモンド(Ds)とのトリオでやってきていたので、今回のウィルリー&クリスパーカーとのトリオは初。


今年のトリオは、アンソニー&クリフとイヤでも比べてしまうわけで、ある種これは矢野さんにとってチャレンジである。
とはいうものの、矢野さんによれば、ずっと昔からの友人であるとのことなので、落ち着いたプレイが楽しめた。


そして、アンソニー&クリフがどちらかといえばJazz寄りならば、ウィル&クリスはポップ的なアプローチであった。


もはや、これほどの職人達を前にして、前のトリオと比べるとかなんだとか言うことはナンセンスであり、違った人間がやれば違った味が出る。
よい音楽はよい音楽っちゅう話である。


ウィルリーはベースを弾きつつも、歌が歌える。
これがアンソニーとは決定的に違う所。
もちろん歌上手い。
矢野さんとのハモりもよかった。
日本人のアルバムにも多く参加しており、スマップ007でもプレイ。
っていうか、スマップ007はフツーに凄いミュージシャン揃いです。


クリスパーカーのドラムはあまり知らなかったし、見るのも初めてだったが、当たり前やけど上手いんよなぁ。
クリフアーモンドよりは音が小さいけれど、矢野さんのアプローチと凄くミックスする。


オープニングは「BAKABON」。
「これでいいのだ~~」という矢野さんの声に癒されもするし、
「そうだ、これでいいのだ」とも思う。
泣きそうになる。


めっちゃ泣きそうになったのは「きよしちゃん」
そう、忌野清志郎氏に捧げた歌だ。
ピアノ弾き語りで歌ってくれた。
目の中が涙でいっぱいになった。
このブルーノートのステージがキヨシロー最後のステージだったのだ。
曲のラスト「どうしたんだ、HeyHeyBaby~~」
と切なく歌う矢野さん。
キヨシローとは何度も共演した仲。


そしてその「きよしちゃん」の後に「素晴らしい日々」。
この曲が僕の中で、今年ライブで聴いたNo.1の曲となった。
そう、ユニコーンの「素晴らしい日々」である。
この曲は昔から矢野さんは演奏しており、矢野さんのアレンジは大好きなので、一度生で見てみたかったのだが、やっと聞く事が出来た感激と、最近のいろんな事を想起して、泣けてきた。


曲・詞そのものが良い上に、矢野さんのアレンジが良く、最後はラテン系のテンポで切なく盛り上げていく…
最高の一曲であった。


素晴らしい日々だ 力あふれ
全てを捨てて僕は生きてる
君が僕を忘れるから その頃にはもう君に会いに行ける


なんちゅうエエ歌詞だ


最後に「ごはんができたよ」。
これも矢野さんの代表曲。
楽しかった、嬉しかった、ちょっぴり泣いたけどこんなに元気さ!
という1番の歌詞と、
淋しかった、悲しかった、ちょっぴり笑ったけどそれが何になるのさ!
という2番の歌詞。


子供と大人の違いの妙を見事に表現していてこれまた泣けてくるのであります。


今週のカクテル、矢野さん命名「とんとん拍子」
モヒートをブルーノート東京風にアレンジ。

「これでいいのだ」だの「すばらしい日々だ」だの「とんとん拍子」だの、というなんだか今の時代と逆の様な言葉をいっぱい聞いて、だからこそいいなぁ~~と思えたライブでした。
そんな感じでいこうよ~~!みたいな。


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Writer:オーシャン

コラムニスト:オーシャン幼少の頃より音楽を始めとしたあらゆるエンターテインメントに触れる機会を持つ。学生時代はフュージョン系サークルにもプレイヤーとして所属。→ [ 詳細 ]

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