幼少の頃より音楽を始めとしたあらゆるエンターテインメントに触れる機会を持つ。学生時代はフュージョン系サークルにもプレイヤーとして所属。→ [ 詳細 ]
2009年6月2日。
Roy Haynes Quartet Live at BlueNote Tokyo
Roy Haynes(ds)
ロイ・ヘインズ(ドラムス)
Martin Bejerano(p)
マーティン・ベヘラーノ(ピアノ)
Jaleel Shaw(sax)
ジャリール・ショウ(サックス)
David Wong(b)
デヴィッド・ウォン(ベース)
ロイ、2年ぶりの登場である。
御歳84歳。
1943年からドラムを叩いている、芸歴66年なり。
僕の人生の倍、芸歴があるんでっせ。なんて人だ。
チャーリーパーカー、マイルスデイビス、ジョンコルトレーン、バドパウエル…もう枚挙に暇が無いほどのジャズジャイアントと共演してきた人であり、そんな人が目の前で叩いてくれるだけで幸せなことである。
人間世界遺産。
開演前にカクテルの写真を撮っていると
「いいカメラですね。この暗さでもちゃんと写りますか?」
みたいな事を相席していた女性に聞かれた。
(別に取り立てていいカメラではなくて、キャノンのIXYなんだけれども)
で、それをきっかけに彼女といろいろ喋ったのだが、彼女はドラマーでロイとは友達だそうだ。NYにも長いこといたらしい。
で、今朝突然、今回ピアノを弾くマーティンのお父さんが危篤との報が入ったとのこと。
明日、彼は急遽アメリカに帰る。
ロイとしてはこのメンバーで長いことやっていて、バランスがいいバンドだからこのバンドを聞いてほしいようだが、これは致し方ない。ライブはあと2日あるからピアニストを探してくれ、とロイに頼まれたのだそうだ。
小曽根真さんに電話したら、2日は釧路、3日は札幌でライブなので4日しか空いてない。
大西順子さんに電話したら現在海外。
てな感じで、昼間はさんざん色んなピアニストに電話し、結局明日はユキアリマサさん、明後日は小曽根真さんに決定したようだ。
このことはこれを書いてる今現在、まだ公式には発表されてない。
ユキアリマサさんは、東京のジャズクラブを中心になかなか活躍されているピアニスト。
急遽の決定だったので、ライブの途中で、僕の隣に見にいらっしゃった。
バンドのバランスはよくないかもしれないけれど、小曽根さんとロイの絡みは見たいなぁ。小曽根さんが弾くJamesは興味がある。
さて、本日の演奏はというと、彼女曰くロイは観客の反応次第でテンションが変わるので正直昨日の演奏の方が良かったとのこと。
僕としては、相変わらず84歳とは思えないパワフルな、ダイナミクスのあるドラミングを見れ、「枯葉」「James」「Passion dance」などの曲を聞けただけで十分満足なんだけれど、確かにもっとドラムソロが見たかった。
ロイって不思議なドラマーで、確かに年齢が年齢だから、音のツブが整ってるとは言いがたいし、ビシッと決まるべき所が決まらない時なんかもあったりするけど、不思議と「老い」とか「枯れ」を感じさせない。
晩年のエルビンジョーンズなんかはかなり痛々しかったのに。
ロイの場合、タイムキープはしっかりしているし、ずーっとパルスをキープさせてるのが見てて分かる。
そして時折見せる豪快な音、フィルイン/おかず。
超人だ。
トニーウイリアムスは若くして死んだけれど、老いを見るくらいならあの年齢で絶頂期のまま死んだ方がよかったのかもしれない。
ロイは100歳になってもドラムを叩いていて欲しい。
こんなジジぃになりたいわ、と思わせる。
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