幼少の頃より音楽を始めとしたあらゆるエンターテインメントに触れる機会を持つ。学生時代はフュージョン系サークルにもプレイヤーとして所属。→ [ 詳細 ]
2013年8月30日。
Mike Stern Band Live at BlueNote Tokyo 2013
Mike Stern(g)
マイク・スターン(ギター)
Makoto Ozone(Hammond B3, p)
小曽根真(ハモンドB3、ピアノ)
Dave Weckl(ds)
デイヴ・ウェックル(ドラムス)
Tom Kennedy(b)
トム・ケネディ(ベース)
<セットリスト>
1. coupe de ville
2. KT
3. That’s All It Is
4. Improvisation〜Oleo Mike&Makoto Ozone
5. Wing And A Prayer
6. Chatter
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(encore)
7. BLUES FOR AL
去年6月以来、今年は暑い夏になった毎年恒例のスターン詣で。
今年はここ数年一緒に連れてきていたランディブレッカーに代わって、小曽根さんのピアノ&ハモンドオルガンによるカルテット。
小曽根さんは去年9月の自己名義のトリオライブ以来、
そしてスターンと小曽根さんの絡みは、なんと2007年3月31日のライブ以来である。
なんか毎年のように言っている気もするが、今年のスターンはここ数年で一番良かった。
スターンが良かったというより(スターン本人は全く変わらないので)、スターンバンドが良かった。
ここ数年はランディブレッカーを帯同しており、良くも悪くもランディの出来次第、そして他の演奏者も個人のソロに関しては爆裂するけれど、どうしてもランディとのアンサンブルやランディのソロになると「気を遣っている」ように見て取れた。
本人たちはそんなコトないのかもしれないが、少なくとも観ている側にはそのように感じる演奏だった。
どっこい、今年は現役バリバリ、あらゆるジャンルを弾きこなす小曽根さんとのカルテットである。
それぞれの曲の広がりがハンパない。
スターン節全開の各曲が、時にジャジーに、時にクラシカルに、時にロマンチックな雰囲気にもなる。
連中とここまでやり合える百戦錬磨の日本人はそんなにいない。
その上で、個人的に今回のMVPは、ベースのトムケネディである。
彼の最新作「Just Play」は、スターンもウェックルも参加していて、ジャジーなアルバムであり最近の僕の愛聴盤なのであるが(このアルバムではトムは全編アコースティックベースを弾いている)、今日は2年ぶりに彼を観て、こんなにも良いベーシストだったっけ?と再認識した次第。
特に、小曽根さんとデキちゃってんじゃないか、と思うくらい、2人の掛け合い、音の会話、アイコンタクトを取りながら演奏する様は、観ていて飽きないし、ソロでもゴリゴリ弾きまくるんよなぁ。
途中はアコベの腕も披露してくれたし。
これにウェックルも絡んで、化学反応を起こすから演奏が良くならないわけがないのである。
小曽根さんがソロを弾く時には、ベース=トムケネディ、ドラム=デイヴウェックルというトリオになるから堪らん。
2007年のスターンバンドの時にはベースがクリスミンドーキーで、ミンのベースも良かったんだけれども、どういうわけかトムの方がより化学反応を引き起こしている気がした。
さて、ウェックル先生は、相変わらず芸術的なドラミングであり、ソロも美しい。
今回に関しては、ここ最近のスターンバンドでは無かったラテン系のドラミングも魅せてくれて、これがまたカッコいい。
なにしろミシェルカミロとも共演するくらいだからラテン系はお手の物には違いないのだが、意外とスターンとの絡みでは出て来ないから、今回はかなり様々なリズムを魅せてくれました。
てなワケで、相変わらずなのはスターン本人は“いいとも!のタモリさん状態”であり、周りのメンツを含めて毎回魅せてくれるのだけども、なんだかんだ言って彼がいないと始まらないバンドなのは間違いなく、やっぱりまた来年も!と思わせてくれるのであります。
でも、本当にエエ加減にクロマゾーンとかアップサイドダウンサイドとかを聴かせて欲しい。
(あ、でも、小曽根さんのピアノとの「Oleo」のデュオは最高の音の会話だった)
そして、ウェックルとデニチェン以外、他国のライブでは常連のキースカーロックとかライオネルコーデューなんかのドラムとの絡みを観てみたい。
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