幼少の頃より音楽を始めとしたあらゆるエンターテインメントに触れる機会を持つ。学生時代はフュージョン系サークルにもプレイヤーとして所属。→ [ 詳細 ]
2015年6月5日 金曜。
Mike Stern Band Live at Cotton Club
Mike Stern Band
マイク・スターンバンド
Mike Stern(g)
マイク・スターン(ギター)
Victor Wooten(b)
ヴィクター・ウッテン(ベース)
Bob Franceschini(sax)
ボブ・フランチェスチーニ(サックス)
Will Calhoun(ds)
ウィル・カルホーン(ドラムス)
恒例、年に一度のマイクスターン詣での季節。
もうかれこれ20年近く毎年見ている計算か。
昔から「いいとものタモリさん状態」で、周りのメンツを上手にコロコロと変えながら新鮮さを失わずにライブをするスターン。
さらに、ここ数年に至っては、演奏する曲すら同じ。去年のライブがデニチェンの激ヤセの影響(のちの肝臓の病気と発覚)で、全くの消化不良。スターン始め、他のメンバーがデニチェンの介護にあたっていたようなバンドだったので、今年は活きのいいメンバーで期待がもてる。
そのメンバーというのも今年は今までと違う。
管楽器はボブ・フランチェスチー二でいつもと同じだが、ベースとドラムだ。
今までベースは、トム・ケネディ/リチャード・ボナ/クリス・ミン・ドーキー/ジョン・パティトゥッチ、
ドラムは、デニス・チェンバース/デイブ・ウェックル、
だいたい彼らの組み合わせで回していた。
しかし、今年はベースにヴィクター・ウッテン、ドラムにウィル・カルホーン。
彼ら豪腕がどうスターンと絡み、どうスターンの“いつもの曲”に作用するか、違う曲をやってくれるのか。
これらが今回の聴きどころ。
記憶する限り、ヴィクター・ウッテンを初めて見たが、今まで音源で聞いてきたとおりの豪腕。
今宵のMVP。
とにかく、強烈なグルーヴ感と、完璧にジャストで音を入れてくる。狂わない。
人の音をムチャクチャ聴いている。
スターンのすごいところは「聴衆が何を聴きたいか」をちゃんと分かっていて、今宵はウッテンのソロコーナーをたっぷりと用意してくれていた。
このソロも、その場でオーバーダブさせたりしながら構成するという、リチャードボナもよくやるものだが、ボナとはまた一味違う、グルーブ感溢れるものであった。
ウィルカルホーンは2008年のスタンリージョーダンとの双頭バンド以来7年ぶり。
アフリカ系である。かなり。
ここまでアフリカ系だと、パコセリー同様、パワーとリズム感一発で豪快に叩く。
もともとリヴィングカラーのドラマーでもあるので、叩きっぷりもロック寄り。
筋肉とバネが強靭だからか、直線的で、半ば強引でもシングルストロークの連打で叩き倒す様は、マシンガンのようである。
シンバルも多種多様につけ、カウベル等もセッティングして、アフリカンパーカッション系の音色も出せるセッティング。
アクセントを付けたいところはツインペダルでドカドカと叩き、向かって右側に置かれたバスドラは装飾を出すために音程を変えてある。
パコセリーもそうだが、粗いけどこれはこれでぼくの好きなタイプのドラム。
賑やかで華やかなのである。
ウィルのセット
珍しいMAPEX社のドラムにSABIANのシンバル
1曲目から、ハンドドラムのソロまで披露してくれて、かなりパーカッシブなドラムソロから、豪爆ドラムソロまで、ドラムファンにもたっぷりと見せてくれた。
普段、ウィルのスティックを使ったことがないのだが、VIC FIRTHのだし、その場で売っていたので買ってみた。
スティックにサインをもらうのはライブ歴長しといえども、初めてかも(何が書いてあるのか分からんが)
意外と長めのスティック。
ロイヘインズ師匠に直々にもらったスティックは使えないが、ウィルのやつは使ってみるか。
リズム隊が変わったからといって、スターンの忙しない曲はそのままなので、特に大きな変わり映えはしないのだけど、不思議なもので、やっぱり「なんだか良くて安心して聴いていられる」のがスターンのライブなのである。
彼の全く変わらない要望と笑顔も大きな要因。
これだけ名うてのミュージシャンがスターンのもとに集まるのも、この人柄の良さだからこそなのだろう。
また来年!!
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