Live鑑賞 〜 Oz Noy Trio Live at Cotton Club

2014年8月29日。

Oz Noy Trio Live at Cotton Club





Oz Noy Trio
featuring Dave Weckl & Etienne Mbappe
オズ・ノイ・トリオ・
フィーチャリング・デイヴ・ウェックル & エティエンヌ・ムバペ


Oz Noy (g),
オズ・ノイ(ギター)
Dave Weckl (ds)
デイヴ・ウェックル(ドラムス)
Etienne Mbappe (b)
エティエンヌ・ムバペ(ベース)


オズノイ。
イスラエル人でニューヨークでブイブイ言わせている(?)ギタリスト。
僕は数年前くらいから矢野顕子さんなんかがNYで見に行っているのをTwitterなんかで呟かれていて知っていた。
ミュージシャンたちがそのパフォーマンスを見に行っているようであると。
そして今回来日。ドラムがウェックル先生とくれば、聴いておかねばなるまい。


そのオズノイから書いておくと、僕はまったく弦楽器を扱えないので、技巧的なことは何とも言えない。
(一緒にギタリスト氏を連れていけば「なるほど!」という感想を得られるかもしれない)
ただ、フェイバリットアーティストであるパットメセニーを筆頭に、マクラフリン、ジョンスコ、スターン、アバクロ等々、ドラム(パーカッション)⇒ピアノの次によく見聴きするのがギターであり、それはもうウエスモンゴメリーやタルファーロウといったドジャズギターも含めて数々のアルバムを聴いてきた身からすると、そういった個性溢るるギタリストとはまた一味違う“今まで聴いたことのないタイプ”のギタリストである。


一言で言えば「口数の多いジョンスコ」という印象。
(もちろん、この場合の口数は音数である)
黒くはないブルージーさがあり、アプローチがヘンでアウトしまくる、曲調もリズムも変化しまくる。
まさに鬼才。
以前同じコットンクラブで聴いたウエインクランツほどクレイジーではないが、決して万人受けする取っ付きやすい音楽ではない。
(好みだけで言えば、ウエインクランツの方がクレイジーが行き過ぎて僕は好きだが)
とにもかくにも、そういったコトを含めて勇気を持ってガンガン音を出している。ブレない。
よくそこでそんな音出して遊べるよね?
よく譜面も見ずにあんな難解な曲やるわ、という感じ。


終演後はギタリストであろう諸氏が足回りを見学しに行っていた。
これ↓がその足回り。



ベースのエティエンヌ・ムバペは可哀想なことにソロ1回のみ。
でも、しっかり楽しそう?に演奏していた。
この人、観るのは今年2回目で、前回はジョンマクラフリンの4th Dimension
あの時もマクラフリン〜ゲイリーハズバンド〜ランジットバロットという猛者相手に黙々とベースを弾いていた。
超技巧派を支えるベースはこれほどに寡黙な感じの方がいいのかもしれない。
ベースまで暴れ出したら音楽が破綻しかねん。


さて、デイヴウェックル先生である。
ウェックルは今まで観まくっているので、目新しさはない。でも、僕が中高生の時あたりから世界のドラマー界の最前線にいて、僕の中ではデニスチェンバースと並んで双璧の人。
そんなデニチェンがあんなことになってしまった、、、だけに、一方の雄であるウェックルには、若手がどんどん台頭してきているけれども是非とも頑張って牽引して欲しいのである。
だから今回のライブは、目新しさはなくとも僕の耳がウェックルのドラミングを欲していて足を向かわせた、とも言える。


ウェックルは元気いっぱいで、本日も叩きまくりであった。
相変わらずの芸術的なドラミング。
とにかく最近も精力的で、このオズノイのアジアツアーはもとより、スターン始め相変わらずミュージシャンに引っぱりだこだし、ドラムクリニックで世界中を渡り歩いている。
それほど忙しいのに、自身のバンド「The Dave Weckl Acoustic Band」を立ち上げ、この8月に合衆国でデビューツアーを行ったばかり。
このアコースティックバンドは、恐らく2007年2013年のマイクスターンバンドの日本ライブで意気投合したのであろう、ベースはトムケネディだし、ピアノは日本が誇る小曽根真さんである。
(この日のオズノイライブも小曽根さんは見に来ていた)
オズノイでは殆ど4ビートは出てこなかったので、アコースティックバンドの日本ライブをぜひ観てみたいものである。
(というか、普通のデイヴウェックルバンドも観たいのだけれど、一度も来日公演は実現していない)


↓The Dave Weckl Acoustic Band



と、ここまで書いておいて言うのも何だが、オズノイの音楽にはどちらかと言えばウェインクランツ同様、キースカーロックのドラムの方が合うのではないかというのが率直な印象。
まぁ、日本の場合はウェックル観たさで足を運ぶドラム小僧諸氏がいるからキースだと客が入らないという可能性は十分あるけれど。
もちろん、今宵に関してはウェックルドラミングを堪能するのが第一義だったので、それは十分叶いました。


本日のウェックルセット

ハイハットの右にサブのスネアを置くことも多いが、本日はフロアタムが置かれていた。



たまたま僕が観た2ndショーがコットンクラブのYoutubeにアップされておりました。

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Writer:オーシャン

コラムニスト:オーシャン幼少の頃より音楽を始めとしたあらゆるエンターテインメントに触れる機会を持つ。学生時代はフュージョン系サークルにもプレイヤーとして所属。→ [ 詳細 ]

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