2007年9月27日。

僕は数多くのミュージシャンを見聴きしますが、フェイバリットアーティストは？と聞かれれば一も二もなくパットメセニーです。
「パットメセニーグループ」が一番好きですが、グループ以外でメセニーが絡むプロジェクト、バンドのライブがあればまず行きます。

そんなわけで、パットメセニー& ブラッドメルドー のライブ。
NHKホールにて。

パットメセニー(G)
ブラッドメルドー（P）
ラリーグレナディア（B）
ジェフバラード（Ds）

さて、去年から2枚のCDを出して今年は世界を回っていざ日本公演。
前半3曲ほどメセニーとメルドーのデュオ。
その後はカルテットでの演奏。
アンコール2回。
一言で感想を言えば、過去見てきたメセニーのライブと比較して「中」か「中の上」って所でしょうか（それでも会場全体スタンディングオベーション）。

メセニー。
もう今に始まった事ではないですが、やはり現代最高峰のギタリストでありコンポーザーの一人であると改めて実感。
とにかく今日のライブに関してはメセニーがいたから救われた感じ。相変わらず曲によって色々な自分の色を出す。ギターを取っ替え引っ替え持ち替えて八面六臂の大活躍。ソロもツボを押さえてきて、必ず「イク」。この「イク」がないと観客も気持ちよくありません。

ブラッドメルドー。
mixiなんかのコミュニティ上ではなかなか不評が多かったりするけどどうなんでしょう。
決してヘタではない（当たり前やけど）、上手いんだけれども内向的な感じというか、華もないし、ソロもハジけないし、「イク」こともありません。
こっちとしてはハジけてほしいけど、メセニーもそれは恐らく求めていないでしょう。
ハジけるのならハービーハンコックとでもやってりゃいいわけですから。
かと言ってキースジャレットの域にまでは行ってないのだなぁ。
バッキングしてるメセニーとか、ともするとドラムのジェフバラードの方に目が行ってしまいます。

ラリーグレナディア。
ベースに関しては僕はなんとも上手く評価できません。
ビャンビャン弾きまくるベーシストが好きですし、やっぱり黒人さんのベーシストが好きですけど、そういうタイプの人ではありません。ソロもほとんどなし。まさに縁の下の力持ち。

ジェフバラード。
僕に言わすと「ゴキブリ系」のドラム。ガサガサガサガサ…カサカサカサカサ…。っていう音のイメージ。
いや～メッチャメチャ上手いんですけどね。
ただドラムソロが5分以上はあったんですけど、やっぱりこないだ見たデニチェンとかの方が見ていて分かりやすいんですね。
誰が見ても凄い、と唸らせられるというか。
大爆発のドラムソロ！って感じじゃないのです。
２４に出て来そうな人。

曲的には「Annie’s Bittersweet Cake」が聞けたので良かったけど、二人のアルバムの中の曲では一番好きな「Ahmid 6」が聞けなくて残念。
本編最後にミルトンナシメントの「Vera Cruz」、これは良かったなぁ。
でも他の日にやっていたらしいメセニーグループの「Better Days Ahead」が聞きたかった。。。

結果的には「メセニーの音楽世界のメルドーゲスト版でジェフバラードがガサガサとドラム叩きます！」みたいな公演でした。
2時間50分。

僕は会場のほぼドセンターで見られたので音響的には特に問題なかったけど、場所が違ったらかなり厳しい音響だったでしょうね。
それにしても…1階のほぼ全ての座席料金がブルーノートより高いっていうのはちょっと取り過ぎでは…
メセニーグループでもこんなに取らないでしょう。

さぁなにはともあれメセニーさん、これが終わったらメセニーグループのアルバム制作に取りかかって下さいよ