幼少の頃より音楽を始めとしたあらゆるエンターテインメントに触れる機会を持つ。学生時代はフュージョン系サークルにもプレイヤーとして所属。→ [ 詳細 ]
2007年9月29日。
–Chick Corea Rendezvous in Tokyo- Trio with John Pattitucci and Antonio Sanchez Live at BlueNote Tokyo
Chick Corea(p)
チック・コリア(ピアノ)
John Pattitucci(b)
ジョン・パティトゥッチ(ベース)
Antonio Sanchez(ds)
アントニオ・サンチェス(ドラムス)
チックコリアのライヴをブルーノートで見るのは初。
昔ボブバーグやゲイリーノヴァックと来たときにオーチャードホールに見に行って以来、通算でも二度目だ。
実はチックのアルバムこそピアニストの中では一番持っているくらいなのになぜかライヴは行ってない。
そりゃあボビーマクファーリンとのデュオとかドラムがスティーブガッドやロイヘインズやデイブウェックルなら(しかもブルーノートのような小さな箱でやってくれるなら)一も二もなく行ってましたが、なかなかそういう編成でなかったもので。
さて、ところが今回はドラムがアントニオサンチェス、これは行く!てなわけで行って参りました。
アントニオサンチェス。
遡ればキリがないが、コンテンポラリードラミングはデニスチェンバースやデイヴウェックルで進化を遂げ、オラシオエルネグロヘルナンデスの登場でさらに進化し、これで終わるかと思いきや、数年前にパットメセニーがこの男を自身のグループで世に出してからまた変わった。
テクニック面では文句なく今現在世界最高峰ドラマーの一人である。
メキシカン。
教科書通りという感じではなく、粗さも醸し出しながらも完璧に叩きこなす。
スティックの先端からシンバル全面、太鼓のリム(縁の部分)まであらゆる全てを駆使して繊細に、時にダイナミックに、新しいリズム解釈で攻めてくる。
だからこそ歴代のメセニーグループのドラマーよりも早くから売れっ子なのだろう。
メセニーのみならずマイケルブレッカー、チックコリア、ディーディーブリッジウォーター、ジョシュアレッドマン、ケニーワーナー等々から毎日世界中で引っ張りだこである(25日までデンマークで演奏して、28日から東京。10月早々からは今日本にいるメセニーとアメリカでトリオツアー)。
左足のクラーベは多用せず、ツインペダルでもなかったので、まだまだ100%のパワーは発揮してなくてあれだけの演奏をするので脅威。30代だけにまだまだ進化しそうだ。
ジョンパティトゥッチ。
ベースの事をよく分からなくても、やっぱり器用だなぁ。凄いなぁ。と思わせるプレイ。ソロがメロディアス。
アコースティックとエレクトリックを持ち替えて弾きまくる。髭も剃って若返ったパティトゥッチ師匠。安心して聞ける。
チックコリア。
本日はサンチェス目当てでドラムの目の前に陣取っていたので御大チックはあまり見られず。
でも、この人のピアノはどんなドラマーであっても負けないで響いてくる。
66歳とはいえまだまだ若い。おじいちゃんではない。全然バリバリ弾きまくる。そして全体を統率する。
あまりパフォーマンスを見た事がなかったが、意外にお茶目で終止ふざけまくってる感じ。MCも多い。喋る喋る。
ビルエバンスの名曲「ワルツフォーデビイ」をやってくれて感動的。
しかもあまりチック流に崩さず演奏してくれた。何回聞いても名曲だ。
アンコールは「スペイン」。延々20分以上。これもまた飽きない。そしてサンチェスの凄まじいドラムソロ。
チック本人のスペインの生演奏に接することが出来るだけで幸せ。
キリン「生茶」で「北大路魯山人がどうのこうの~」とかいうナレーションのバックで流れてる曲ですな。
終了時刻は23時50分くらい。2時間強のライブ。これだけやってくれれば満足。
チックは冬にかけて毎月トリオのアルバムをメンツを変えて出していくらしく(今日のトリオはジョーヘンダーソンのトリビュート、その他マイルス、モンク、ビルエバンス)、最後に出るアルバムのベースは新鋭アドリアンフェローと、全然僕も知らないリッチーバーシェイというドラマーとのトリオ。ちょっと興味あり。
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