幼少の頃より音楽を始めとしたあらゆるエンターテインメントに触れる機会を持つ。学生時代はフュージョン系サークルにもプレイヤーとして所属。→ [ 詳細 ]
2011年4月14日。
震災後、海外アーティストの来日キャンセルが相次いでいる。
まぁ無理もないことです。
そのかわりその空白を埋めるがために、
日本のミュージシャンが立ちあがり、
奇跡のライブが実現したりしている。
この上原ひろみソロライブパフォーマンスも急遽決定。
とにかく今、ひろみさんはチケットが取れない。
グラミーを獲ったからではなく、
以前から全然取れない。
今回はこのライブの存在を知ってTelした時には、すでにほぼ全席完売。
「全員の入場が終わってから、バーカウンター前に席を置いて見るなら、
3席だけあります」とのことで、とりあえず予約。
実際にはバーカウンター前の席に案内されず、
恐らく指定席なのであろう、ピアノの真後ろのゆったり席に案内された。
じっくりとひろみさんの弾きっぷりを背中越しに堪能出来るポジションである。
ラッキーなり。
もちろん場内は、コットンクラブで見たことがないほどの超満員札止め状態。
僕は実はひろみさんをあんまり聞いているわけではない。
初めてちゃんと聞いたのは、去年の秋。
スタンリークラークトリオ feat 上原ひろみ のブルーノートライブでのこと。
もう、圧巻の弾きっぷりであった。
ただ。。。
やはり、そこは百戦錬磨のスタンリークラーク。
どれだけ、ひろみさんが弾きまくっても、その後のソロで
「持っていく」のである。
ベースで、あれほど盛り上げるスタクラは、さすがである。
そんな訳で、昨秋のライブでは、ひろみさんを堪能した、とは言い難く、
ソロになるとさらに凄まじいと聞いていたので、今回足を運んだわけだ。
で、感想。
この人の演奏は、
「~~~みたい」と、形容する人がいない。
新しい。
強いて言えば。。。
チックコリア、な感じの旋律。
オスカーピーターソン、な感じの早弾き。
キースジャレット、な感じの唸り声。
でも、
こうした偉大な巨人の片鱗もあんまり見られないほどオリジナルな表現力なのである。
バドパウエルが最初に登場した時の衝撃ってこんな感じだったのかなぁ、なんて思う。
そして、
若い!!
とも思う。
32歳。
20代にも見えるが、32なんて、ジャズでは若い若い。
まだまだ荒削りとも言えるが、これが年をとっていって
どうなるんだろう。
やっと自分より年下の、成長を追いかけていけるミュージシャン登場である。
本編ラストで「トムとジェリーのテーマ」Jazzピアノバージョンを演奏してくれたのだが、
まさにトムとジェリーの追いかけっこを鍵盤の上で自在に表現する。
この人の技は、世界中の人がびっくりするだろうと思うし、
いろんなミュージシャンと共演していって欲しい。
現に最新アルバムは、アンソニージャクソン(B)~サイモンフィリップス(Ds)なので、どんなサウンドになっているか要チェックである。
アンコールは「上を向いて歩こう」
これはさすがに泣けてきましたね。
スタンディングオベーションでございました。
入場、退場ともに我々の目の前を通ってくれるので、
相方は「神の手」と握手。
さすがに、野郎は手を差し出す勇気もなく。。。
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