Live鑑賞 〜 Omar Sosa Afreecanos Quartet Live at BlueNoteTokyo 2008

2008年3月16日。
Omar Sosa Afreecanos Quartet Live at BlueNoteTokyo


Omar Sosa(p, fender rhodes, electronics,vo)
オマール・ソーサ(ピアノ、フェンダーローズ、エレクトロニックス、ヴォーカル)
Mola Sylla (vo, m’bira, xalam, kongoman)
モラ・シラ(ヴォーカル、エンビラ、 ハラム、コンゴマン)
Childo Tomas(b, kalimba, vo)
チルド・トマス(ベース、カリンバ、ヴォーカル)
Baba Sissoko(talking ds, ngoni, calebasse, vo)
ババ・シソコ(トーキング・ドラム、ンゴニ、カレバッシェ、ヴォーカル)


オマールソーサは、4年前に初めてブルーノートで見、衝撃を受け、
その後毎年のようにブルーノートに来演するのをかかさず見続けている要注目のアーティスト、ピアニスト。


ピアニストとしての腕は超一級品で、ある意味ミシェルカミロ以上といっても過言ではないけれども、それ以上に音楽の統率力、中南米のみならずJazzも南米音楽も、そしてアジアンテイストも、
そして今回の様にアフリカの音楽世界をも見事に融合させて、もはやどんなカテゴリーにも属さない、比類なき「オマールソーサの音楽世界」を作りあげている。


この人といい、チューチョバルデスといい、そしてドラマーのオラシオヘルナンデスといい、
脅威のテクニックとリズム感、音楽観をもつ人々が出てくるから「キューバ恐るべし」なのである。


オマールソーサ自身は、いつものようにグランドピアノの足元周辺、そして譜面台横にもエフェクターを付け倒し、さらにフェンダーローズも弾き、パーカッション、ヴォイスもこなすという、相変わらず縦横無尽の活躍ぶり。


そもそも上記のメンバーの演奏する楽器を見てもらうと「なんなんだその楽器は?」というくらい訳の分からないパーカッション「秘密兵器」が数多く鳴り響き、メンバー全員がパーカッションをやる感じなので見ていておもしろい。


ベースのチルドトーマスは、五弦ベースを弾き、足首にもパーカッションを付けて、
リズムを刻むたびにシャンシャン音が鳴るという状態。
もちろんヴォイスもそれ以外のパーカッションもやる。


圧巻だったのは、今回初めてみたババ・シソコなるトーキングドラマーで(ババ・シソコってなんちゅう名前やねん。ウンコしそこないの子か)、どの楽器を演奏させても脅威のテクニックであった。
それにしても「カレバッシェ」という楽器は、ググっても検索にヒットしてこない楽器である。


これに前回に引き続き来日したモラ・シラのアフリカの歌声が響き渡る。


毎年、毛色の違う独自の音楽世界を繰り広げてくれる。
日々世界中でライブをやり続けているのに、どうしてこうも毎年進化を遂げていくのか。
年々深遠な音楽世界で、ダークになっている印象があるけれど、去年よりは今年の方が聞きやすかったかな。
こんな深遠な音楽でもメンバー全員が楽しそうに音楽をやっているのも好感。


オマールソーサの音楽は、CDで聞くものではない。
あくまでライブだ。
その場で音楽が表出する瞬間を目に出来る。毎回長時間ライブをやってその場限りの音楽を創り上げる。
その雰囲気をあとで、少し味わうためにCDがある、といった感じか。


普段全く酒を飲まない私が、初めて酒を飲んで観たライブでした。カクテルやけど。

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Writer:オーシャン

コラムニスト:オーシャン幼少の頃より音楽を始めとしたあらゆるエンターテインメントに触れる機会を持つ。学生時代はフュージョン系サークルにもプレイヤーとして所属。→ [ 詳細 ]

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