幼少の頃より音楽を始めとしたあらゆるエンターテインメントに触れる機会を持つ。学生時代はフュージョン系サークルにもプレイヤーとして所属。→ [ 詳細 ]
2008年12月3日。
Terri Lyne Carrington Group featuring Esperanza Spalding Live at BlueNote Tokyo
Terri Lyne Carrington(ds,vo)
テリ・リン・キャリントン(ドラムス、ボーカル)
Esperanza Spalding(b,vo)
エスペランサ スポルディング(ベース、ヴォーカル)
Gary Thomas(sax)
ゲイリー・トーマス(サックス)
Aruan Ortiz(p, fender rhodes)
アルアン・オルティス(ピアノ、フェンダーローズ)
待ちわびた。
やっとテリリンが来てくれた。
テリリンを見たのはもう10年近く前のハービー・ハンコックグループである。
そのドラムの腕は間違いなく女流ドラマーとしては世界最高峰。
それまでも、女流ドラマーとして名は知っていたが、初めて見てそのプレイの凄まじさに仰天したものだ。
が、それ以後ブルーノートにはなかなか来てくれず、
今回自らのバンド名義でブルーノート登場である。
しかもベースの新鋭エスペランサ・スポルディングを引き連れて。
このエスペランサも女子。
なんとリズム隊が女子なのである。
日本において、そこまで有名ではなかろうこのバンドの4日公演。
果たして客入りはだいじょうぶかと心配したが、
誰見たさなのか、客は十二分に集まっていた。
心なしか女性が多いような気がした。
僕的には楽しめるライヴだったが、
決して演奏の質は万人受けするものではなかった。
硬質な音楽である。
メカニカルなフレーズをいとも簡単に裁く。
キメは完璧。
とにかくテリリンのドラムは、やはり女流ドラマー世界最高峰である。
というかドラマーとして普通に超一流。
そうでなければハービー・ハンコックやウエイン・ショーターが使うまい。
ダイナミクス、グルーヴが半端ではない。
なんやろ、グリコアーモンドチョコレートを奥歯で噛み砕いた感じの、柔らかさと歯ごたえを複合したようなザザザザーというフィルを連発する。
驚いたのはエスペランサのベース。
いや、この子はキュート。
若い(テリリンはちょっとオバちゃんになっていたが)。
弾いている姿もかわいい。
表情もよい。
腕も指も体も細い。
脚が長い。
街を歩いてたらおよそ「職業 ベーシスト」には見えない。
だがしかし、テクニックは驚愕だ。
難解なフレーズを簡単に弾くし、リズム感も完璧。
末恐ろしい人が出てきたものだ。
他のミュージシャンとの共演も見てみたいものである。
しかもこの子は歌も歌う。
テリリンと一緒に歌っていた。
余興レベルではない。
コーラスで一曲だけだったので、ちゃんと歌を聞きたいものだ。
リズム隊としても強力なのに歌まで歌うというとんでもない女子リズム隊であった。
ゲイリートーマスは真面目な感じ。吹きまくるでなく、一歩も二歩も引いていた。
最近はあまり主流ではない形のゲイリー。
初日の演奏曲に「Giant Steps」が入っていたので聞いてみたかったなぁ。
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