Live鑑賞 〜 STEPS AHEAD Live at BlueNote Tokyo 2016

2016年9月30日。2nd Show。

Live鑑賞 〜 STEPS AHEAD Live at BlueNote Tokyo 2016


Steps Ahead 看板

STEPS AHEAD Stage


STEPS AHEAD meets SOUL BOP
Mike Mainieri, Randy Brecker, Bill Evans
featuring Steve Smith & Tom Kennedy

ステップス・アヘッド meets ソウル・バップ
マイク・マイニエリ、ランディ・ブレッカー、ビル・エヴァンス
featuring スティーヴ・スミス & トム・ケネディ


Mike Mainieri(vib)
マイク・マイニエリ(ヴィブラフォン)
Randy Brecker(tp)
ランディ・ブレッカー(トランペット)
Bill Evans(sax)
ビル・エヴァンス(サックス)
Steve Smith(ds)
スティーヴ・スミス(ドラムス)
Tom Kennedy(b)
トム・ケネディ(ベース)


<Set List>
1.TEA BAG
2.POOLS
3.INSIDE OUT
4.BULLET TRAIN
5.SOUL BOP
6.SOUL EYES
7.YOUNG & FINE
EC.SOME SKUNK FUNK


マイクマイニエリといえばSteps。
2007年、場所も同じくブルーノート東京以来9年ぶりである。
Live鑑賞 〜 Mike Mainieri & STEPS AHEAD Live at Blue Note Tokyo 2007
あの時はサックスにビルエバンス、ギターにブライアンベイカー、ベースにアンソニージャクソン、そしてドラムはスティーブスミス。


今回はビルとスティーブは同じだが、ランディブレッカーがトランペットで加わり、ベースはトムケネディというこれまたオールスターセッション。ランディとビルが組むソウルバップバンドとの融合グループである。
前回はスティーブスミスのドラミングを生で拝める初めての機会だったので、有無を言わさず見に行ったものだが、やはり今回もスティーブのドラミング見たさ、が第一である。
この人のドラムはそれこそ中高生の頃から見ているが、こと最近円熟味も増して今が一番脂が乗っているのではなかろうか。
なんだかんだで白人ドラマーの中ではYoutubeでその叩きっぷりを一番見ている人である。


曲目はこの筋の音楽を聴いている人には「お馴染みの!」な曲ばかり。
「Tea Bag」、「Pools」とStepsの代表曲で盛り上がり、かと思えば「Inside Out」、アンコールの「Some Skunk Funk」とブレッカー曲もふんだんに。
個人的にはマイニエリのアルバムの中で何度も聴いている「Bullet Train」を演奏してくれたのがハイライト。
アルバム「Live At Seventh Avenue South」ではオマーハキムが超絶ドラムソロを披露してくれたが、今宵はもちろんスティーブがスティーブらしい味付けで上手すぎるドラムを魅せてくれた。


マイニエリもランディもそれなりのお歳なので、全盛期のようにはいかないが、それでもやはり要所要所はビシッとキメるし、そこいらのミュージシャンとはやっぱり違う。
それにしてもランディの佇まいは完全にボケキャラ(失礼!)である。
相変わらず「大丈夫か!?」と思わせる、お腹に何が入っているのだ?という体型。本番中にあくびしちゃうし。本当にキメのフレーズとか吹けるのか?と心配になるのだが、ちゃんとやるんだよなぁ。明らかに不健康そうな体つきなのに、弟が先に逝ってしまうのだから世の中分からない。弟が生きていたら、Jazz/Fusion界を変えていただろうと思うだけに残念である。
と、そんなことを兄貴を見ながら思うわけだけれど、元気に何度も日本にやってきてくれるランディ兄貴。まだまだ元気でいて欲しい。


マイニエリのヴィブラフォン
マイクマイニエリヴィブラフォン

ランディのエフェクター類
ランディブレッカーエフェクター


ビルエバンスは2014年のマイクスターンバンド以来。あの時はデニチェンが最悪の体調だったのもあり、バリバリ吹く感じでもなかったが、今宵は全開で吹きまくっていた。スティーブとの掛け合いはなかなかスリリング。ただし、相変わらず「イキきって」はくれないソロである。


トムケネディことトムケネは、ぼくが最近好きなベーシストの一人。アコべもエレベも弾き倒す。
もうハッキリ言って、今回のバンドは完全にリズム隊が支えていたと言っても過言ではない。
生演奏はホンマにリズム隊が大事。リズム隊さえしっかりしていれば聴ける。を示してくれたような演奏。
スティーブが叩きまくる分、強固な土台をトムケネが作ってくれているのだった。


お目当てのスティーブは、しなやかにブレないドラミング。ホンマに勉強になる。
黒っぽさの入ったドラムやラテンの血が入ったドラムは楽しいし好きだけれど、もはや真似できない。しかしスティーブのそれは日本人でも練習に活かしていけるものが多い。(て、そう簡単に出来ないけどね)。
スネア3台、タムタム3台、フロアタム3台を見事に叩ききる。綺麗すぎるフォーム。
やはり間違いなく世界最高峰ドラマーの一人である。


スティーブのセット
SONORドラムにジルジャンシンバル。(なぜかペダルはヤマハだった)
スティーブスミスドラムセット

バスドラのヘッドにスティーブのサインが
スティーブセット正面


FusionともJazzとの言えないコンテンポラリー系音楽だったので客入りは微妙かなと思ったけれど、満員御礼。
さすが、長年のStepsファンはいるものだし、楽器好きにはたまらないライブである。


Stepsといえばコレでしょう

スモーキン・イン・ザ・ピット

オマーハキムの強烈なドラムソロが聴ける「Bullet Train」が入っているアルバム

Live at Seventh Avenue South

スティーブスミスと言えばVital Information。また来て欲しいなぁ。

Live! One Great Night

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Writer:オーシャン

コラムニスト:オーシャン幼少の頃より音楽を始めとしたあらゆるエンターテインメントに触れる機会を持つ。学生時代はフュージョン系サークルにもプレイヤーとして所属。→ [ 詳細 ]

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