幼少の頃より音楽を始めとしたあらゆるエンターテインメントに触れる機会を持つ。学生時代はフュージョン系サークルにもプレイヤーとして所属。→ [ 詳細 ]
2014年4月18日。
Eric Marienthal Live at Cotton Club
Eric Marienthal Group
エリックマリエンサル グループ
Eric Marienthal (sax),
Mitchel Forman (key)
Tariqh Akoni (g)
Ron Jenkins (b)
Sonny Emory (ds)
エリックマリエンサル。
僕が最初に知ったのはチックコリアエレクトリックバンド。
リーモーガンの名曲「CTA」なんかの吹きっぷりが好きでねぇ。
Jazzのサックスの方が好きな僕だけど、意外とマリエンサルのサックスは好きだ。一歩間違えるとケニーGになってしまうのだけれども、ギリギリ、イージーリスニングにならない微妙な匙加減がいい。
ハイノートからナニからサックスを鳴らし切るのと、その吹きっぷり(絵格好も含めて)が好きなのである。
もう何度も来日している彼だが、自身のバンドによる演奏は初めてであり、それにドラムがソニーエモリー先生とくれば見に行かざるを得ないでしょう。
そうは言っても、それほど知名度も無いだろうから空いているのではないかと思ったのが大間違いで、金曜日ということもあってかコットンクラブは超満員。立ち見までいたから正直びっくりした。
客層も老若男女幅広い。
ざっと見たところ、マリエンサルのファンも多いように見えるが、次に多いのがやっぱりソニーエモリー目当ての客だ。
さて演奏の方は、もうこれでもかっていうくらいド直球のLA系フュージョン。
フュージョン好きにはたまらん演奏で、各楽器の見せ場も十分。
マリエンサルもこちらの期待に沿う吹きっぷりを魅せてくれた。
キーボードのミッチェルフォアマンもさすがにスタンゲッツとの共演やマハビシュヌのキーボーディストでもあるからしっかりと聴かせてくれる。
ギターのTariqh AkoniやベースのRon Jenkinsは初見であまり知らない人たちだったが、とにかくバンド全体としてのまとまりとか演奏している楽しさが伝わってきたのが好印象で、そうなると聴いているこちらもニコニコしてしまうよね。
さて、もちろんドラマーの僕としてはソニーエモリーを語らずにはおけませぬ。
僕が大好きなドラマーの1人。
恐らく全然ドラムの事を知らない人が見ても楽しめる、誰が見ても「スゲぇーーー!」って思えるドラムを叩く人。
つまり、スティック回しなどのギミックプレイなんかも含めて「魅せる」ドラムを叩くんですね。
タム回しなんかも32分音符フル回転で、フィルが分かりやすいから誰が見ても楽しめる。
テクニックの複雑さなんかでいけば、それはオラシオヘルナンデスやアントニオサンチェス筆頭に上を行く人はあまたいるけれど、スゴい事をやってるけど分かりにくかったりするのに対し、ソニーのドラミングは華もあって分かりやすい。
前回見たのは2010年のリーリトナーのブルーノート東京の時。
でも、その時はドラムソロもあったとはいえ叩きまくってくれなかったので、今回は叩きまくってくれてかなり満足。
それにやっぱり彼のドラムは音もデカいから、ギターのバックよりもマリエンサルなんかの吹きまくるサックスのバックで叩く方がハマるね。
ドラムソロも定番のパターンなんだけど、一点、彼が左足のクラーベをやっているのは見たことがなく
「あー、ちゃんといろいろ新技も練習してるんだなぁ」と実感。さすがです。
たまたま同席した若人たちが学生時代のサークルの現役生たちでいろいろ喋る。
もう何世代も下の後輩なんだけれど、根底はフュージョン/音楽/楽器が好きだからジェネレーションギャップは全くなく、そういうのは音楽って素晴らしいなぁと思う瞬間。
ちょうど4月で新歓の時期だったので、チラシにミュージシャンたちのサインもらって「部室に飾る〜〜!」って喜んでました。フュージョン好きじゃなければ絶対価値の分からないサイン。
それにしても。
僕らの頃と現役のフュージョン好きの子たちが喋る内容が一緒というのは嬉しくもあり、逆に言えばフュージョンという音楽自体がそれほど(ある意味ドJazz以上に)進化していないとも言えるわけで、そういう現状は一縷の不安もある。
マイルスが生きていたら怒るのではないだろうか。
サインに応じてくださるマリエンサルとミッチェルフォアマン
ライブはスタンディングオベーションに包まれ、本人たちも日本のオーディエンスや待遇を気に入った様子。リップサービスではなくね。
「おもてなし」ですね。
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