幼少の頃より音楽を始めとしたあらゆるエンターテインメントに触れる機会を持つ。学生時代はフュージョン系サークルにもプレイヤーとして所属。→ [ 詳細 ]
2013年3月3日 日曜。
米米CLUB Live at 横浜アリーナ A KOME KOME CLUB LIVE ENTERTAINMENT 2013 大天然祭〜大漁歌い込み〜
久々となる米米CLUBのアリーナツアー。
個人的には前回の米米ライブには行けてないので3年ぶり。
<セットリスト>
1.嫁津波
2.御利益
3.大漁 ~願掛け節~
4.日本人
5.FUNK FUJIYAMA
6.MATA(C)TANA
7.TAKARABUNE
8.Heart of Love
9.TIME STOP
10.抱きしめたい
11.あそぼう
12.君がいるだけで(ラテンVer)
13.君がいるだけで
14.WITH YOU
15.Lollipop
16.愛してバタフライ
17.We are Music!
18.Transfer
19.J.O 登場のテーマ
20.OH! 米 GOD!
21.NICE TO MEET YOU
22.AWA
23.俺たちの想い
24.Troubled Fish
25.愛ズレー 恋ズレー
26.オン・ザ・ロックをちょうだい
27.あたいのレディーキラー
28.OH!MY ANGEL
29.Shake Hip!
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30.愛してるのに
31.浪漫飛行’07
32.JUST U
正直なところ、直前まで「ぴあ」などから当日引き換えの案内メールなども来ていたり、名古屋の客入りはあまり芳しくなかったなどの情報を得ていたので客入りの心配をしたが、スタンド席に若干の暗幕は見られたもののさすがは関東圏だけにほぼ満杯状態。
とはいえ全盛期はチケットの取れないバンドの代表格だっただけに、いつでも取れる状態というのも悲しい感じもするが。。。するが。。。なんでしょう、もう全然そんなん関係ないという感じのライブだった。
それはもう米米のファンなんて、みんながみんな家族があったり仕事もそれなりのポジションを与えられたりしていてそれぞれの事情がある。バンドブームの頃のバンドのファンなんて皆そうだ。それでもこうしてアリーナ級の会場がほぼ満杯になるくらいに集い、歌い、踊る。それでいいではないか、ということである。
見ていて安心とか、そういう意味ではなく、もうあまりにもステージングが百戦錬磨感が半端なさすぎて天晴。
米米クラブのバンドサウンドは、「君がいるだけで」や「浪漫飛行」に代表されるようなPOPSサイド。そして「KOME KOME WAR」や「FUNK FUJIYAMA」に代表されるようなFUNKサイド。あとはとにかくふざけまくった歌の数々であり、米米の真髄とも言えるSORRY MUSICサイド、ムード歌謡サイドなどに分別される。
今回のライブは1部〜休憩〜2部〜アンコールと分かれ、1部は和のリズムとFUNKの曲をフューチャーしたFUNKサイド米米。
2部以降はPOPS中心に少しだけムード歌謡やSORRY MUSICを取り入れたライブ内容。
米米ライブお得意の石井さんによる小芝居やMCも殆どなく“大漁歌い込み”のサブタイトル通り、ホンマに歌の量の多いライブであった。そして演者側も皆相応に歳を召されているので、ライブのバランスを崩さずに持ち回りで上手に休憩。
(そりゃあTシャツで歌うのではなく、皆あれだけしっかり衣装を着て歌えば体力の消耗がハンパではなかろう。しかもジェームスさんときたら。。。)
一部はパチンコ「米米クラブ」を出してるせいか、パチという言語は登場させないまでも、イメージ的にパチンコのフィーバー感を出したような演出。
本当の和太鼓と和太鼓奏者も導入して、和/日本/祭りの雰囲気プラスFUNKを加えた演奏。
それはもうイヤでも日本人なら盛り上がり、乗り切れるリズムである。
凄く単純で楽しい演奏なのだが、実はこういう演奏をきっちりとやって魅せるバンドがあんまり無い事を考えれば米米の存在は貴重である。
パチンコのタイアップが云々とかそんな次元を越えて、POPSサイドよりもこちらの雰囲気をもっと踏襲して欲しい気がした。
とはいえ二部も二部とてしっかりと盛り上がる内容。
「君がいるだけで」みたいな王道の曲から「TIME STOP」「Transfer」「トラブルフィッシュ」のような往年のファンには感涙ものの曲までしっかり聴かせる。歌い込み、である。
日本人というのは、欧米の人間気質と違うため、どうしても個人的に楽しんで勝手に音楽にノる、ということがやりにくい。
だから演者側が手拍子してあげたり、踊りの振りをやってあげたりすると見る側はそれを真似て安心して皆が一緒に手拍子し、踊り、歌う。
皆と一緒に踊る連帯感。気持ち良さ。
まさに「祭り」や「盆踊り」に端を発するものである。
で「こうやって踊ったらいいですよ!」というステージングを米米クラブというバンドは踊り子という形でシュークリームシュをステージ両脇に据え、客に示している。
客もそれを分かっていて一緒になって踊る。
もう30年近く前からこの演出をやっていることが凄いことだと思う。
そしてカールスモーキー石井氏が司会/歌い手はおろか、ステージデザインから衣装、グッズのデザインまで全て手がけ、彼のバンドに違いないんだけれども、絶対的な神としてジェームス小野田氏を据え置く。
ジェームス氏もかれこれ30年間「神」として存在していれば、タダのオッサンでも神になる。
今回も演出上、ジェームス氏に観客がお祓いしてもらう演出があったのだが、ファンにしたらホンマにご利益があるような気がしてくるもんね。
これも30年続けることの凄さ。
昔は盛り上げる!!ということを第一義に置いていて、盛り上がってなかったらもっと盛り上がれ〜みたいな煽りもあったけれど、今回はそういうのもなかった。
だから全盛期に比べると物足りない、という意見が出てもおかしくない。
でも、これももう演者と客の相互信頼がなせる技のような気がする。
みんなそれなりの年齢なのである。
盛り上がるのもずっと続くと疲れるっちゅうワケである。
そして若いバンドにありがちな、いや例えば先日同じ横浜アリーナで見た15年目のaikoですら、ライブに「必死感」があるが、もう米米にそんなモンはない!し、いらない!!のである。
必死感なんてとうの昔のことさ、って感じに見えた。
だから冒頭に書いた客入りとかライブの盛り上がりとか、そんなの関係ないレベルに見えたのである。
(もちろん客が入らないとライブは出来ないし、十分に顧客は楽しんでいるんだけどね。)
そんなことも踏まえた上で、やっぱり米米はCDじゃなくてライブバンドだ、と再認識した楽しいお祭りライブだったし、客入りは大変であってもやっぱり米米はアリーナ級の会場でド派手にライブをやるのが合ってるなということも感じた次第。
あとどれだけこれだけのライブが出来る時間があるか分からないけれど、ホンマに心底「米米クラブ」を続けて欲しいと感じたライブだった。
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