幼少の頃より音楽を始めとしたあらゆるエンターテインメントに触れる機会を持つ。学生時代はフュージョン系サークルにもプレイヤーとして所属。→ [ 詳細 ]
2012年5月21日。
Brian Blade The Fellowship Band Live at BlueNote Tokyo
Brian Blade(ds)
ブライアン・ブレイド(ドラムス)
Melvin Butler(ts)
メルヴィン・バトラー(サックス)
Myron Walden(as,bcl)
マイロン・ウォルデン(サックス、バスクラリネット)
Jon Cowherd(p)
ジョン・カウハード(ピアノ)
Chris Thomas(b)
クリス・トーマス(ベース)
<セットリスト>
1.SURRENDER’S SONG
2.HE DIED FIGHTING
3.FAREWELL BLUEBIRD
4.SHENAN DOAH
5.KINGS HIGHWAY
6.FRIENDS CALL HER DOT
7.EMBERS
ブライアンブレイドというドラマーは、その存在はかなり前から知っていたが、2009年2月のFive Peace Bandのライブを見るまではそんなに好きではなかった。
なんというか、僕が勝手に名付けてるところのゴキブリドラミング(ガサガサガサ、ゴソゴソゴソ。。。と音を組み立てていく感じ)と、小ぶりなセットがいまいち馴染めなかったのだ。
ところが百聞は一見にしかずで、2009年2月以来見る目は一変する。
そのパッションに富んだドラミング、ダイナミクスの大きさに圧倒されてしまったのだ。
ともするとドラム小僧の中には教科書通りのドラミングこそ正しいという風潮があるが、まぁそれはそれでもちろん間違ってはいないのだけれど、そうなると通り一遍で「おもしろいドラマー」は出て来ない。
だから、村上ポンタ氏曰く「もう日本にはいいドラマーは出て来ない」みたいな発言に繋がるのだろう。
その点、ブライアンのドラムはおおよそ教科書通りではない。
ドラム教室で教わっていたらあんな叩き方にならない。
「もっと姿勢を正して!」なんて言われそうだ。
しかし彼の叩いている時の動きは、まさに人間のパルスそのもので、且つ実によく他人の音を聞いている。
そしてあれだけ踊るように叩いていてもミスショットはない。
いや、正確に言うとミスショットというか、シンバルを叩こうとして空振りする、みたいなことがあるのだが、それすら絶妙の「間」にしてしまっている。
この何も叩いていない音と音の「間」こそがブライアンのドラムの真骨頂であり、まさにグルーヴ/スウィングの要なのである。
今回のドラミングも「間」を堪能することが存分に出来た。
ただし、バンド全体の音楽としては正直に言っておもしろいと言えるものではなかった。
ドラマーが自分のやりたい音楽をやったらこうなりました、という典型的なパターンなのだが、ノリノリの曲があるわけでなく、叙情的でもなく、う〜〜ん個人的にはサイドマンとしてのブレイドの方をもっと見てみたい気がする(その意味では3月のビリーチャイルズのライブの方がおもしろかったかもしれない)。
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