Live鑑賞 〜 Jojo Mayer & Nerve Live at Cotton Club

2014年10月13日。

Jojo Mayer & Nerve Live at Cotton Club





Jojo Mayer & NERVE
featuring John Davis, Jason Lindner
ジョジョ・メイヤー & ナーヴ 
フィーチャリング・ジョン・デイヴィス、ジェイソン・リンドナー


Jojo Mayer (ds)
ジョジョ・メイヤー(ドラムス)
John Davis (b)
ジョン・デイヴィス(ベース)
Jason Lindner (key)
ジェイソン・リンドナー(キーボード)


僕が普段よく聴く、JazzでもなければFusionでもない、J-popでもない、Rockでもない。
この年齢で新たなジャンルを好きになったというべきなのか、逆にこういう音楽に意外とハマる自分を発見したというべきか。
itunes的なジャンルの分け方で言えば「エレクトロニカ(Electronica)」である。
それこそクラブなどで大音量で鳴っているような音楽だ。


ジョジョメイヤー。
ハマらせてくれた要因はこの人にある。
ジョジョメイヤーという名前は、それはもうドラム雑誌やドラムのカタログ、ドラムショップなどで目にしていたが、Jazz/Fusion/Popsなどの文脈に出てくる人ではないから、特段目にせずに今年まで来た。


ところが、、、
ネットとは怖いもので(恐らくネット時代じゃなかったら目に触れなかっただろう)、たまたまネットで彼の映像を見てからもうダメである。
なんなんだコレは、である。
人呼んで“人力ドラムンベース”。
ムチャクチャかっこいいんだわコレが。

で、ちょうど良いタイミングで今回来日してくれるというので、見に行ったわけである。


言葉で表現するのは難しいけれど、
僕が敬愛するジャックディジョネットがマイルス言うところの「リズムをぶっ壊すように叩く」の究極形ならば、
ジョジョは「リズムを正確に刻んだまま破壊する」の究極形である。


この「正確さ」というのは、デニチェンやウェックルから繋がる系譜のドラマーとはまた違う。
彼らはもちろん正確でありながらフィルインなどに高度な技術を盛り込んでバラエティに富ませる。
オラシオヘルナンデスやアントニオサンチェスのようなラテンの血が入ったドラマーとも違う。
ジョジョは、あくまでもやっている事は8分だったり16分だったり32分だったり、分かり易い音符が主で、その中で遊んでいくのだ。
黒人系の黒さやファンキーさ、ラテンのグルーヴは入ってこない。(ジョジョはスイス人)
それは文字だけで書けば一見簡単そうにも見えるけれど、ジョジョの場合、正確/パワフル/スピーディーな上にアイデアが湯水の如く湧き出てきて叩くので飽きない。


で、まぁ今宵の演奏も、時間にしたら1時間と少しでアンコールも一回だけだったが、目の前で叩きまくってくれるから、お腹いっぱいになった。
金曜日のメセニーがアンコール驚異の6回だったので、それに比べると、、、だがコレが普通だわな)


なんでコレ形の音楽が好きになってしまったのか、いまだに自分でも謎なのだが、やっぱりそれはジョジョのドラミングがあってこそだと思う。
それほどに、今になってさらに自分に影響を与えてくれるドラマーに出逢えたというわけである。
(実際、彼のフレーズとか練習などを自分の練習にちょくちょく取り入れている)


技術的にはどんなジャンルでも叩けるのだろうけれども、あまりにも正確すぎるというか、音もデカいし独特過ぎて、他のアーティストと共演というようにはならないんじゃないかと思う。
だから、彼は自分のドラミングに音楽の側を引きずり込んだ、みたいなものか。
ジョジョの率いるナーヴの音楽は、他のクラブミュージックやエレクトロニカとの比較が出来ないけれど、彼にはぴったりだ。


ジョジョはSonor&Sabianユーザー。
そりゃあ彼ほどになればソナーの使い手になれるわな。
どれだけ高速で叩いていても、身体の芯の軸がブレない。手首の位置もほとんど動かない。



背面から。バスドラの上はシンバルのみで、タムが無い。
小さめのフロアが一つと、その横に小さなタムを配置。



スネアは2台。



こちらから見て右側のスネアにはHoop Crasherという、ジョジョ考案(市販もされている)のスネア上に取り付けるシンバルエフェクトも置かれている。



これが人力ドラムンベースだ!

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Writer:オーシャン

コラムニスト:オーシャン幼少の頃より音楽を始めとしたあらゆるエンターテインメントに触れる機会を持つ。学生時代はフュージョン系サークルにもプレイヤーとして所属。→ [ 詳細 ]

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