幼少の頃より音楽を始めとしたあらゆるエンターテインメントに触れる機会を持つ。学生時代はフュージョン系サークルにもプレイヤーとして所属。→ [ 詳細 ]
2013年11月4日。
竹内 直 カルテット Live at 吉祥寺 SOMETIME
竹内 直 カルテット
竹内 直(ts & bcl)
片倉 真由子(p)
俵山 昌之(b)
大坂 昌彦(ds)
前日のコットンクラブとは打って変わって、まさに日本のジャズクラブライブといった趣。
吉祥寺サムタイム初参上である。
そして大坂さんのドラム、これまたライブでは初見。
大坂さんは、それこそ僕が高校時代くらい、当時VHSのジャズドラム教則ビデオを買って見てましたね。
長らく時を経て、やっとドラミングを生で拝見。
大坂昌彦という名前を見ても、知る人ぞ知るなのかもしれないけれど、間違いなく日本ジャズ界のトップドラマーの1人であり、僕的には今やNo.1くらいに思っている。
オーソドックスでストレートなジャズドラムなんだけれども、表現力が群を抜いているというか。新世代というか。
今宵もカノウプスドラムのワンタムでKジルジャンのコンスタンチノープルシンバル2枚のみという小規模なドラムセットながら色彩豊かなドラムを魅せてくれた。
服装もオシャレで47歳には見えないくて若い。繊細なのに、ひとたびドラムソロになるとパワフルなんよね。
竹内直さんは、僕は荻窪に住んでた時代に家にケーブルテレビの回線が引かれてて、杉並チャンネルみたいな地元チャンネルに合わせるとよく「Live at BASH」という映像が流れてて、その演奏者が直さんだった。
バックが椎名豊〜荒巻茂生〜原大力というトリオ。
マッコイタイナーの「Passion Dance」を吹きまくっていて、ついつい見ちゃってね。
いつぞや見てみたいなぁと思いながら、本日初見。
あとのお二人もそれぞれ一国一城の主もあり、サポートとしても全国のジャズクラブを飛び回ってる人たちだ。
大学やスクールの講師をしながらも、基本的にはクラブの演奏が中心で、要するにそれでメシを食えてるのだから凄いよね。
ピアノの片倉さん、なんだかリニーロスネスのように見えたなぁ。抜群のサポートピアノを魅せてくれました。
スタンダード曲中心で、基本的なジャズの演奏のみ。
昨日のケニーギャレットは先進的なジャズだったけれど、こちらはオーソドックス。
どちらのライブが良いとか悪いではなくて、オーソドックスな演奏を聴くと落ち着くのは間違いない。
その上でもう何度も共演して気心知れたフンイキがよく分かり、安心して見ていられるし、気負っていなくてしなやかに演奏してくれるもんだからこちらもリラックスして聴ける。
「Take The Coltrane」なんかはもっと聴いていたかったなぁ。
大坂さんもエルビンばりに叩きまくってました。
サムタイムは、僕の故郷四日市にあってもいい感じのいわゆる町場のジャズクラブ。
狭く、客が演奏者を取り囲む感じで見る(狭さで言えば高田馬場のHOT HOUSEなんかはもっともっと小こいが)。
大坂さんが白熱して叩いてる後ろを後から来た客や店員さんが動き回る、といったように狭い。
この密着感がいい。
その上でメシ類も美味いですよ。そりゃあブルーノート系のような高級感のある感じの料理ではないけれど、カウンター越しに見えるシェフたちは狭い厨房内でしっかり作っている。
お手軽だけれどキチッと作っている料理をつまみながら飲みながら観るジャズもいい。
それでいてチャージが野口英世2枚でお釣りがきて、日本の一流ミュージシャンが演奏してくれて、2ステージ観られるのだからたまらんよね。
客層は明らかに常連さんとおぼしき人から若いカップル、吉祥寺の買い物帰りに荷物持って来たような人まで。
ジャズ入門にはいいのかも、ですよ。
神田、お茶の水から始まり四ツ谷〜新宿〜高円寺〜阿佐ヶ谷〜荻窪〜西荻窪〜吉祥寺と、中央線にはこんなスポットが数多く存在する。
それはジャズだけでなく、あらゆる音楽が混沌と。
毎夜毎晩文化の匂いがする。
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