偶然、インターネット上の記事をあちこちふらついていたら
20年以上前にお世話になった先輩と同姓同名の人を見つけた。
まったくの別人。
それをきっかけに、ふと魔が差す。
悪趣味と思ったけれどその先輩の名前を入れて画像検索してみた。
かなりスクロールすると、その記事の著名人に混じって、懐かしい先輩の顔。
随分と老けたけれど、間違いない。
先輩である。
実はこの先輩は、人生の恩人。
神戸から家出しているときに目をかけてくれた人で、
彼をはじめ、その当時の先輩達いなかったら私はどうなっていたことか、
なにせ、まだ中学を出たばかりで家もなくさまよっていたのだから。
(そこでは自分が一番若かったので関わる人の殆どが年上。ざっくり全員先輩ということになる)
なぜ、この先輩のことを書いているのか。
ずっとブレずに同じことを続けていた事を知り、嬉しいからである。
安定した業種、あるいは企業勤めを20年。
それもまた尊敬するけれど、この人のそれは少し違う。
法人の代表としてカンパニーページに名前が載っていたけれど
失礼ながら、おそらく一人でやっていて、
ビジネス的な意味で成功していないことは、そこから読み取れた。
それなのに、10代の志を持ったままそこにいる。
正直、もうかる業界ではないと思うし、これから伸びることはないだろう。
最後にお会いして20年…。
あるいは25年は経っている。
若きその先輩の真っ直ぐさ。
それに救われた私は、
あのとき、会うべき人と出会い助けられた幸運に、あらためて気付いた。
今思えば、その先輩も、他にお世話になった人達もみんなまだ10代
クソガキである。
みんなで三日三晩、ひどい時には一週間でもろくに眠らずに働いていた。
肉体労働者。
クソ不味い弁当にブータレながら。
それでも毎日が最高だった。
暴力沙汰も日常茶飯事。
今の世の中だと、みんなクビになっていると思う。
あの頃生まれた子が、とっくに成人するだけの月日が流れた。
歳を重ね、みんなそれぞれの生活をしていることだろう。
何が変わって
何が変わっていないのだろう。
私のこの感情。
青春を思い出して、気持ちよくなっている….。
それとも違う。
歳を重ねるごとに生きる状況は変わっていくもの。
だから
必要なのは変化だ。
それも正論。
しかし
ずっと、好きな事を続けている先輩
そのバカバカしい真っ直ぐさがとても好きで
少なくとも、それに人生を救われた男がここにいるのである。
まだまだ頑張ろうと思った。
最近のコメント