私は三年前。
日記をつけていた事があった。
たまに思い立ったように日記をつける。
三年前の春の日。私が何を残したかったのか。
今の私にはよくわかる。
以下はその三年前の日記だ。
久しぶりに気分のいい私は、夕食をとるために外に出た。
さっきまで激しく降っていた雨はほとんど上がっている。
風で乾いて行く雨の匂いが好きだ。
通りに出て、ふと気づいた。
湿度が高いせいだろうか。
潮の香りがする。
普段は忘れているけれど、この辺りは埋め立て地。
明治に入るまでは海だったのだ。
神戸で育ったせいだろうか。
海の近くばかり選んで住んでしまう。… Continue reading
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